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第23話下校2


「つーか、お前ら?結局どうするんだよ?聞いといてあれだがウチはこれからちょっと客が来るから帰るぞ?」


華音は歩きながら言った。


「華音さんが客……あ、察しました…」


莉奈は華音の客という言い方が引っかかったが、すぐに納得した表情になる。


そんな莉奈の言葉に華音とは付き合いの浅い私も察した。

たぶんヤクザ関係者だろう。


まあ、若干一名空気の読めない者はいるが…


「さては華音先輩〜男ですね〜?」


「まあ男ではあるな。なんなら小遣いくれるな」


「貢がせてる感じですか〜?未亜〜華音先輩もなかなかやりますね〜?」


「…言っとくがいいオヤジだぞ?毎回バカみてえに小遣いくれるが…」


「華音先輩〜?援交はよくないですよ〜?」


「…お前何を聞いてたんだ?…家に援交ジジイを呼ぶわけねーだろ?」


華音の家に来るという…おそらくヤクザの幹部が、未亜の中では勝手に援交ジジイになってしまった。


「えー?違うんですか〜?」


「美月…疲れた…説明しといてくれ…」


え?ここで私にぶん投げる!?


私は目を丸くする。


「お前の舎弟だろうが?」


「いや、違うから?」


そのあと数分程私が仕方なく説明をすると、未亜もようやくわかってくれた。


そして…



「結局三人になっちゃいましたけど〜どうします〜?」


「美月先輩はどこか行きたいところがありますか?」


未亜と莉奈はそれぞれそう言った。

華音とは先程別れた。


私は…

ハンバーガーは昼に食べたしみんなでファーストフードという気分でもない。

あ、一個やって見たかったことがある。

今まで友達がいなかったからできなかったことが…


「ねえ?プリクラ撮らない?………嫌かな?」


私は恐る恐るそう聞いた。

私とは撮りたくないかな?とか…

未亜と莉奈の二人の仲があまりよくないから撮りたくないから嫌かな?とか…

思うところはあったが、とりあえず聞いてみることにした。


「…いいですけど…ならさすがにメイクしてきますね。結局あの後、美月先輩が来るまで華音さんの酒の追加注文でメイクできなかったですし…」


莉奈がすっぴんのままなのはそういう理由があったみたいだ。

昼間からどんだけ飲んでるんだよ?

にも関わらずケロっとしていたのが、華音の恐ろしいところだが…


「未亜は〜姉御といっしょならどこまでも〜」


こっちは聞くまでもないようだ。


「じゃーゲーセンってことで…」


こうして私達は少し離れているゲームセンターに寄り道するのであった。

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