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第111話電子電脳ハザード12


〜10分後〜


いない…


世界中を隈なく探しても、三島莉緒那…そして三島煌一の所在も見つけることができなかった。


世界中を隈なく探しているとはいえ、人工衛星には当然死角はある。


具体的には、屋内に隠れられれば、容易に見つけ出せないし、極端なことを言えば地下や海底施設等に隠れられたら探しだすのは、不可能に近い。


だが当然、向こうもいつまでも隠れているわけにはいかない。

私を倒さない限り…

正確には、ハザードが進める私の最終計画を止めない限りは向こうに勝機はない。

グズグズしていればタイムリミットがくることぐらい、三島莉緒那がわからないわけがない。


つまり…


『三島莉緒那は必ず出てこなきゃいけないわけだ。戦争を激化させて、各国の国力を低下させて、反撃の目を限りなく薄くさせると同時に三島莉緒那をいぶり出す…ディザスター?聞いてたよね?』


『はい。ホープお姉様』


私の命令でディザスターはすぐにとりかかる…


さて、なら手の空いた私はどうするか…

万が一の時にはすぐに出れるようにしておきたいから、日本からあまり意識を逸らすわけにはいかないけど、意識の1割も残しておけば、十分に初期対応ぐらいはできるだろう。


本気でやると決めた以上、残り9割の意識を遊ばせておくつもりなど毛頭ない。


『じゃー、私は作戦の加速…そして、可能性は低いけど、三島莉緒那が私の予想を上回っている時の為に保険を準備しようかな?』


言いながら私は作戦の大半を妹達に任せると、ヨーロッパへと移動する…




その頃…


「おい?莉緒那?いつまでこうしてるつもりだ?俺達は土竜じゃねーぞ?」


「…文句があるなら、出ればいいじゃない?外に出た瞬間たぶん火だるまだけど、それでよければね?あー。出るなら潜水艦を一機渡すけど、できるだけ離れたところで浮上しなさいよ?…あんたのせいでこっちの位置が割り出されたらそれこそ詰みだからね?」


「…てめえ…それが実の兄に対する言い草か?死ぬなら勝手に死ねだ?喧嘩売ってんのか?」


「兄貴!!落ち着いてくださいっ!!莉緒ちゃんもあんまり煽るなよ」


日本海溝…

その世界一深い海の中では、比較的浅瀬に位置する、海底基地…

実に東京ドーム150個分を誇る、その超巨大な施設は三島莉緒那がまだ30代の頃から、万が一の世界大戦に備えて密かに少しずつ建設していたものだ。


もっともその施設最奥では、不毛な兄妹喧嘩とそれを止める裏社会の大物の姿が見受けられるのだが…

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