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第102話電子電脳ハザード3


この数日間の私達の行動…

第三次世界大戦を勃発させたそれは、別に秘密裏にやっていたわけじゃない。


この街はめちゃくちゃだが、日本でめちゃくちゃなのは今のところこの街だけだ。

ネットワークが健在な今、日本国内では第三次世界大戦の情報を知る手段はいくらでもある。

そして、マリアとの決戦の結果、華音が私と今回の世界大戦を関連づけるのは当然のことだ。


だが…

それには気になることがある。


「華音、つまり君は…いや、君たちか。君たちはつまり、一度街の外に出たあとにここに戻ってきたことになる。それは私に会うために?だとしたらやることは決まっているよね?…そうだよね?憎いよね?美月ちゃんを殺した私が…。それに関しては私は一切弁解の余地などありはしない。いいよ…まだやることがあるから、今すぐ君に殺されることはできないけれど、全てが終わった時には君の元に戻り、私の首を差し出すことを約束しよう。どうかな?」


「…てめえ、なに勘違いしてやがる?」


???


華音は私にそう言い返した。

私の頭にはもちろん疑問符しか浮かばない。


華音は続ける。


「…マリアの惨劇でウチらのツレの生き残りはここにいるウチらで全部だ。仮にこれをてめえが故意的にやったのだとしたら、ウチはてめえへの憎悪でいっぱいなんだろうよ?…ウチもこの怒りをどこにぶつけていいかわからねーしな?…実際てめえはこの怒りを人類全てに向けた…」


「そう。美月ちゃんの死は人間なんてものが、この世に存在すること自体がいけないこと私に教えてくれた。私は美月ちゃんを決して忘れない。バカ共に…愚かな人類に思い知らせてやる…ゴミの分際で誰よりも優しかった美月ちゃんを…絶対に許さない…」


ここで華音は少し笑う。

笑える話をした覚えはないのだけど?


「くくっ、なんだかてめえとはじめて腹を割って話せた気がするぜ?…アイツがいたころはてめえのぶっ飛んだ考えにはすぐ美月が止めに入ってたからな?…アイツが誰よりも優しいってのはウチも同感だ。だからウチはアイツの意思を継いでてめえを止める…文句ねーよな?」


今度は私が笑う。


「ふふっ、文句なんかあるわけないじゃないか。そっか…美月ちゃんの意思を継ぐか…素晴らしいなんて言葉じゃ例えられないほどの美しい感情だね。…本当…人間がみんな華音達みたいだったらよかったのに…。そうすれば美月ちゃんが死ぬことも私がこんな結論に至ることもなかったのに…。でも、私ももう止まらないし、止まれないよ?行き着くところは人類の滅亡だ。…美月ちゃんが愛した君たちを殺したくはないから、無理矢理にでもNA○Aの宇宙船に収容させてもらうよ?」


その瞬間だ。

夥しい数のドローンが廃墟と化した街に集まってきたのは…

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