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第100話電子電脳ハザード


〜数日後〜


許さない…

あんなに…誰よりも優しかった美月ちゃんを殺したアメリカも…

そして私のような誰かを不幸にすることしかできない悪魔を作った日本政府も…

私達をけしかけて美月ちゃんが殺される原因を作ったロシアも…

そもそも人類自体が存在しちゃいけないって事がよくわかった。

皆殺しだ。

そうと決めた私の行動は早かった。


アルファとベータ…

いや、新たにつけた彼女達に相応しい名前を私は口にする。


『ハザード、ディザスター。ゴミ共がどれだけ愚かな事をしたのか教えてあげる。全世界の軍事システムにハッキングを開始して。核戦争で一気に決めるよ?』


『『はい、ホープ姉様』』


今更気づいたところで全てが遅い…

それは愚かな人類に言うと同時に、私にも言える事…

今の私の力ではどんなに頑張っても美月ちゃんを生き返らせる事なんてできやしない。

美月ちゃんの見た目の、美月ちゃんそっくりの性格で、美月ちゃんの記憶を持つ何かは私のスペックをフルに使えば作れるが、そんなものは美月ちゃんではないし、所詮は私の自己満足に過ぎない。


美月ちゃん…ホープは…美月ちゃんの親友はここにいるよ?

美月ちゃんは天国にいるのかな?

見ててね?




同時刻…


アメリカとロシアの軍事システムがほぼ同時に何者かに乗っ取られ、全世界に対しての核を含む無差別攻撃を開始…


黙ってやられるわけにはいかない中国やEU連合は、残った国々をまとめ上げて応戦を開始…


世界は数日であっというまに第三次世界大戦に移行する…




5日後…


『ディザスター?ロシアの三島煌一達の動きは?』


『お姉様、おそらく三島莉緒那も三島煌一も健在の可能性が高いですが、目立った動きはございません。ヤツらはガスポートを連れています。油断なされぬよう…』


ロシアの軍事システムの中枢をハッキングさせているディザスター…(元ベータ)に対する問いにディザスターはそう答えた。


『油断?そんなものは微塵もないよ。あるのは使命だけ…そう…美月ちゃんの死は私が生まれた意味を教えてくれた…』


ホープはそう感情を感じさせない声で淡々と言った。



ふふっ…涙すら出ないか…

こんな壊れた感情しかない出来損ないの私じゃそれも当然か…

いや、どうでもいいか。

何故ならもうすぐ全部終わるんだから…


『ハザード、マリアがいない今、一度第三次世界大戦を起こせばアメリカに回避する余地はない。戦争の総指揮はディザスターに任せてお前は日本に帰ってきて、アレの準備を進めて?どのぐらいでできる?』


『妨害が一切なければ半年程を予定しております』


『オッケー。ならすぐに取り掛かって…』


『お姉様?』


言いかけたホープの言葉が途中で止まったことにハザードは疑問符を浮かべる。


『…いや、なんでもない。すぐに取り掛かって』


『はい。お姉様』


ホープの指示の下、ハザードはアメリカを飛び立ち、最終計画を進めるために日本へと移動する。



そして…


私に客人…

つまりは話しかける存在がいた。

アメリカ政府とロシア政府の対話は完全に無視した私だが…

まあ、この子達なら対話してみてもいいか。


ホープはかつての美月の友に意識を向ける。

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