冒険の終わり
食事の手配は衛兵の人がしてくれた、他種族差別しない人を選んでくれたのか、ビバさんとも普通に会話していた。
出てきたのは甘辛く味付けしたタレに漬け込んだ骨付き肉を炙ったものといくつかの葉物を煮込んであるスープに少し硬めのパン、クリミナ料理を食べるのは久しぶりだったけどまぁ懐かしい味だなって思ったぐらい。
ティルが好き嫌いしないか不安だったけど好みの味だったようで二回もおかわりしていた、ビバさんはやっぱりあまり得意じゃなかったらしくバレないように私の皿に半分ぐらい移していた。
結局全員疲れていたのもあって食事の後はそのまま仮眠室を借りてすぐに寝てしまって翌日の早朝。
ティルの体を軽く揺すって起こした後ビバさんを起こさないよう静かに身支度を終わらせる、別れの挨拶はもう済ませてる。
荷物は纏めてる、忘れ物が無いのも確認した、後は帰るだけ。
ハーリングに寄ってクルクスでの事を報告して、マーチェスでラズリアを拾ってメルヴィアまで。
手続きに関しては……まぁ、ティルの付き人の振りでもしていれば大丈夫だろう、お嬢様感は十分ある。
トライクの後部座席に荷物を載せようとすると割り込むようにティルが座席についた、いつもはサイドカーの方に乗ってるのに珍しい。
「そこだと本読めないよ?」
「読みたくなったら言う、今はこっちがいい」
「そう?」
荷物をサイドカーに載せ終え、ハンドルに手を掛ける。
色々あった、簡単には説明出来ないぐらい色々、短く息を吐いて気を引き締める。
帰ろう。
これにて第一部終了になります、ありがとうございました。




