契約の軌跡
俺の名前は桂木春。高校二年生だ。どこにでもいる普通の・・・・・・ではないんだけどな。
今年の四月に悪魔と戦って死んだんだ。その時の悪魔の1人────火野村桜花により蘇生させられて今の状態。つまり悪魔になった。て言っても契約悪魔って言って人間と悪魔が混ざりあった存在らしい。
細かいことはわからないけどそういうことらしいんだ。
そしてもう1人。俺を殺した悪魔がいる。早乙女渚っていってインキュバスって名前の悪魔だ。
この人は俺の中の力────ヴリトラって名の呪いを司る龍を奪う為に俺に近づいてきたんだけど・・・・・・。それが原因で俺と先輩は契約関係を結べたんだ。
結局最後まで早乙女先輩の目的は分からなかった。ヴリトラを使って何をするつもりだったのか。誰かを殺すつもりだったのか。それとも助けたかったのか。
それは今も分からない。分からないまま殺した。そのことはずっと俺の心に残ってる。ずっと・・・・・・。
そして・・・・・・ここから俺の悪魔としての生が始まった。
俺が悪魔になった翌日。学校に聖騎士と呼ばれる対悪魔組織の人間がやってきた。早乙女先輩による学校への襲撃を受けて焦ったらしく、自衛の方法を教える・・・・・・ってことなんだけど。そんなことは建前で実際に行われたのは悪魔の公開処刑だったんだ。
俺は悪魔を助ける為に戦った。でも・・・・・・助けられなかったんだ。
「聖騎士は人間にとっての正義だ。復讐に来た悪魔も全員殺す」
これはその時に聖騎士言われた言葉だ。この時の俺は反論が出来なかった。だって俺も沢山の悪魔を殺したから・・・・・・。そして今も・・・・・・その答えは出ないままだ。
火野村先輩のお兄さん、クシア・アモンに助けられた俺は7日間の猶予を与えられて自殺を促された。
当然自殺なんてするわけもなく、返り討ちにしようと修行始める俺に師匠として付いたのは・・・・・・隣のクラスのイケメン、御剣悠だった!
悪魔だったことに驚きつつイメージの力。御剣に「魔法」を学ぶ俺。これが全然上手くいかないんだよね。
発現しないし、集中すると攻撃を避けられないし。今まで俺が教わってきた魔法とは全く別物って言っても過言じゃないって感じるくらいだ。
しかも中学の時の知り合い。卯月理沙と再会してしまったから調子も狂う。
御剣にも説教くらったしな。覚悟が足りない・・・・・・だっけ? 余計なお世話だっつうの!
理沙には告白されて、聖騎士には死刑宣告されて。今思い出しても散々な毎日だよ。
時間は暫く経って、期限まで2日を残した日のことだった。
死への焦りだけが増える俺にお兄さんからよく分からない嫉妬が向けられた。
お兄さん曰く、火野村先輩を奪った俺が許せないらしい。うん、意味がわからないな。
とにかく理不尽な嫉妬の炎を向けられた俺はヴリトラの力を限界まで使って対抗したんだ。
普通に負けた。俺の無力さが思い知らされて、更に校長先生ことアザゼルさんに自宅謹慎を言い渡された俺は当然のように待ち構えてたお兄さんと共に強くなるために魔界へと足を運んだんだ。
魔界の闘技場────人間界で言うコロッセオに連れてかれて実戦経験を積む俺は人間と四大精霊の1人、エルフのハーフ。リンと出会った。
この時のリンはリリィって名前でサタナキアって悪魔の奴隷だったんだ。だけど助けたいってわがままをヴリトラが聞いてくれて力をくれた。そしてリンも心を開いてくれた。
だから・・・・・・サタナキアと戦ってリンを奪い取ったんだ。その後皆に怒られたけど後悔はしてない。・・・・・・もうやらないけど。
リンを助ける戦いを経てヴリトラの力を得た俺は遂に聖騎士と戦う日を迎えた!
俺に自殺を促した聖騎士、菊白仁やその仲間、アークって聖騎士とギリギリの攻防を繰り広げてなんとか返り討ちにしてやったんだ!
仁が使った巨人の神剣やアークが使った太陽の聖剣 は俺たち悪魔には特別強い効果を発揮して体を溶かしてきたんだけど・・・・・・。リンや先輩。御剣とヴリトラ。皆の力を借りて破った時は言いたくないけど気持ち良かった。
それに! 早乙女先輩も力を貸してくれた気がしたんだ! きっとあの人も・・・・・・悪い人じゃなかったんだ。
そう思えただけで・・・・・・救われた気がする。
そして理沙のことは一応・・・・・・付き合うことにしたんだ。て言ってもやっぱり普通じゃないんだけどさ。
話に聞くと魔界は一夫多妻が認められてるらしい。認められてるならいいかなって思うんだ。つまり・・・・・・ハーレムを作る!
これが俺の目標になった。
そして今度は配合種。簡単に言うと人造人間と関わっていくことになる。
俺の師匠である御剣はその配合種の第二世代と呼ばれるものだったんだ。
第二世代っていうのは人間の体に別の人間の魂を移植するって方法を使って作られた人間のこと。これは人間の体が持つ限界を超えて力を発揮するらしくてすぐに体を壊して死んでしまうらしいんだ。
そんな人間を作り上げた悪魔と人間に復讐を誓った御剣と戦って、友達として、そして命を預け合う仲間として。説得に成功した。
今思い出すだけでも嬉しい出来事なんだ。だって・・・・・・俺の言葉が届いたんだから。誰かのために手を伸ばせたんだから。
そして御剣と俺は互いの思いの決着の為に戦って・・・・・・勝ったんだ。
御剣と分かりあって数日が経った日のこと。
サタナキアの野郎がリンを奪い返しに学校まで来やがった! そしてボコボコにされた俺を気遣ってリンはサタナキアに付いていってしまったんだ。
俺はリンを連れ戻すためにサタナキアに再戦を挑む。闘技場での戦いの経験を体に投影する「英雄模倣」を使っても虚を突くだけで決め手にはならない。
徐々に追い詰められる俺にサタナキアがリンにとどめを刺すように命じる。だがリンは攻撃をせずに自殺しようとしたんだ。
それが引き金になって俺は自分の力を自覚し始めた。誰かを殺す為じゃない。守る為に使う力なんだって。
刀を捨てて拳でサタナキアと戦う俺! これ以上・・・・・・リンを泣かせたくなかった。だから死ぬ気で戦って・・・・・・勝ったんだ。
サタナキアに勝ったことでリンは俺の所に戻ってきた。しかも・・・・・・だ! サタナキアとも少し和解出来た気もする。ほんの少しだけどな。
サタナキアに勝って熾天使っていう天使の偉い人たちに力を認められた俺はレナ・フォルトナ・ミカエルって天使の護衛────ジャンヌ・ダルクと共に配合種の失敗作を使って作られた神の力を超える兵器。英雄兵器を破壊する為に動くことにした。
アザゼルさんや他の皆には内緒で天界へと向かった俺たちは伝説の騎士王、アーサー・ペンドラゴンと出会いジャンヌを残してウリエル様の元へ支援を求める為に逃げたんだ。
だがウリエル様に連れてこられた図書館で足止めをくらう俺とリン。そこで見たのは俺の父さんの名前が書かれた「レポート」と英雄兵器の強化の計画。そしてそれは・・・・・・龍を使うものだった。
見張りの天使から天界にレナがいることを知った俺とリンは図書館から抜け出してレナを探しに飛び出した。
だが見つけた時には遅く、レナは執行者と呼ばれる天使。メタトロンに捕まってしまっていた。そしてアーサーにジャンヌさんの死を告げられた俺は膨れ上がる感情と共に力を暴走させた。
なんとか生き残っていたジャンヌさんの死と引き換えに暴走が止まった俺はリンによって人間界へと戻された。
その後もリンとレナは俺の所に戻ってくることなくミカエル様に頼って捜索をしてもらうことになったんだ。
そんな中決まった魔界の一大娯楽「賭け試合」に俺と戦争肯定派のシグムント・バアルが選ばれた。
天使と悪魔。そして堕天使の長い戦争を終わらせる為に結んだ和平協定を破棄しようとしてる連中だ。
それは悪魔だけじゃない。執行者を始めとした天使にもいるらしく今回の賭け試合は和平継続の為には勝たなくちゃいけない戦いだった。
でも・・・・・・天界での戦いの影響か魔法が使えなくなった俺は戦う意思もなくなって暴走の副作用で体が歪なものに変わってしまったんだ。
そんな俺の代わりに戦ってくれた御剣。そして鼓舞してくれた先輩と助けてくれと懇願してきたレナの妹、セラ。
俺はまだ助けられる。そしてまだ戦える。その思いと共に俺はシグムントさんの前に立ちはだかった。
バアルって悪魔は雷神が堕ちた姿という話がある。その話を元に生まれたシグムントさんは雷神の力を操って戦いを繰り広げた。
それに対してヴリトラと機械仕掛けの龍の力を使ってなんとか追いつく俺。
大きな1発を貰って追い詰められる俺の頭にジャンヌさんの声が聞こえた。
あの人との出会いは俺にとって大きな意味を持った。だからあの人の死は無駄にしたくない。
その思いは俺に1回きりの奇跡を与えてくれた。永遠に誓うあの日の夢を使ってシグムントさんとの互いをぶつけ合い削り合う。
そして・・・・・・シグムントさんの気絶をヴリトラに知らされた俺は意識を闇に落とした。
勝負の結果は引き分けだった。理由はシグムントさんの気絶が審判に気づかれなかったから。俺が倒れた後にシグムントさんも倒れたらしい。
勝てた勝負を落としたけどそんなことはどうでもよくなる話をシグムントさんから聞いた。
リンと並ぶくらいに強い幻想体、サナと呼ばれてる悪魔がいるってことだ。ちなみに幻想体っていうのは交配によって産まれた悪魔じゃなくて純粋な魔力によって造られた存在のことを言うらしい。
そしてその幻想体の話を聞くために魔王様と接触するという目標の為にアモンの悪魔に接触したけどあっさり拒否された挙句攻撃されて殺されかけた!
そのピンチを救ってくれたのが・・・・・・レヴィアタンの悪魔。レヴィだった。
そのお礼としてチョコを食べさせることになったんだけど・・・・・・。魔界のチョコって虫みたいな形してる上に叫び声を上げる未知なる物体だった。しかもアモンにかけられた呪いによって人間界に帰れない!
そしてレヴィは魔王様の奴隷だったと知らされた。魔王様にありもしない罪を架けられることを恐れた俺は魔王様にレヴィを返しに向かった。
そしてレヴィとチョコを食べさせる約束をして魔王様に返した俺は人間界へと帰還した。
・・・・・・あれ? 呪い解けてね? ってなって今に至るわけだが・・・・・・これからまた大変なことが起こりそうで怖いんだよな。
でも守りたい人がいて何よりハーレムって目標がある! だから俺は死ぬわけにもいかないし死ぬ気もない!
一気に駆け抜けてくぜ!




