「制裁」
「言わせとったら、調子乗って! あんたみたいな奴、ウチが虐めたるわ!」
可愛らしい掛け声と共に、幼き少女が飛びついて来る。間隙久遠と有想夢想を玩弄する者は、飛んで来る幼き少女の手をタイミング良く掴むと、そのまま勢いを利用し、少女を空中へ投げ捨てる。
とても人に投げられたとは思えない高さまで上昇させられた少女は、なんとか空中で体制を立て直し、落下の勢いを利用して、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者に飛び蹴りを試みる。
空中でそれだけの動作をする事が出来たのだ、少女も無能ではないようだ。
間隙久遠と有想夢想を玩弄する者も、その動きから、少女がただの『堕落者』では無いと予想し、改めて少女の戦闘能力を計算してみる。
そして一瞬にして答えが導き出されたのか、不敵な笑みを浮かべると、今度はすぐ前に迫った少女の足を掴み、地面に叩きつける。
少女の顔面が、地面に当たる痛々しい音が周囲に響き、炉心溶融と二人を驚かせる。
「この子は……使い魔を召還した機械天使の部品のように、魔力を持て余しているようね」
炉心溶融が、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者の呟くような台詞に反応する。
恐らく、使い魔を召還、という言葉に反応してしまったのだろう。その事を、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者に質問をしようと一歩踏み出した時、テントの中から、数人の人が、のそのそと現れる。
それを機に、次々とテントから『堕落者』が現れ、地面に倒れている少女を見ては、どんどん顔つきが悪くなっていく。
少女が地面に衝突する音を聞き、目を覚ましたのだろう。仲間同士で目を合わせては、手に持っている武器を、各々に構える。
「お前……その女に何したんや?」
『堕落者』の群れの先頭に立つ、若い男が鬼のような形相で、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者を睨み付ける。
それに対して間隙久遠と有想夢想を玩弄する者は、淡々とした態度で答える。
「制裁よ」
違う作品の伏線が紛れ込んでます。




