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「未開の地にて」

 不思議な力が働き、未開拓のままの森がある。この森は学園のすぐ傍に存在すると言うのに、人の手が加えられず、なぜか未開だった。

 いったい、どんな力が働いているのかは判明していないが、その力が人体に直接悪影響を及ぶす事は無い、と言う事だけは判明されている。

 それ故、この世界の住人は、この森について深く追求しようとしなかった。それがまた、この森が未開だと言う事の理由であり、原因なのだろう。

 それと、この森は昼だと言うのに恐ろしく暗かった。そんな中での開拓作業は危険極まりない。それも、開拓を遠ざけてきた理由であり、原因でもあるのだろう。


「こんな所が本当に、奴らの本拠地なのかぁ?」


 学園を抜け、人の手がほとんど加えられていないその未開の森に、炉心溶融の声が静かに響き渡る。そう、静かに。

 炉心溶融は、それなりに大きな声で叫んだつもりだが、なぜか遠くまで聞こえない。それでも、炉心溶融の近くに居る者には、必要以上に大きな声に聞こえる。

 簡潔に説明すると、大きな声には違いないが、遠くまで声が届かないと言う事だ。それは単にここが森だからか、別の理由があるのかは定かではない。なんにせよ、この森に存在する不思議な力が影響している可能性は低いだろう。


「彼らはこの森が未開なのを良い事に好き勝手してるわ。この森に働いてる力も都合良いわよね。開拓する事は許さないのに、住まう事は許すのだから」


 間隙久遠と有想夢想を玩弄する者は、炉心溶融の質問に適当に答え、自分の家へ帰宅するような軽い足取りで、森の奥へと進んで行く。

 無理矢理に連れて来られた3人は、迷い無く進んで行く間隙久遠と有想夢想を玩弄する者の後を、置いて行かれない様に必死に付いて行く。


「そうだ、おれは、あんたをなんて呼べば良いんだ? まだ、完全に信用した訳じゃないけどよ、悪い奴じゃ無さそうだし」


 間隙久遠と有想夢想を玩弄する者の事を、気に入りつつある炉心溶融は、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者の名称を聞く。

 間隙久遠と有想夢想を玩弄する者は、ほとんど接する機会の無い生徒に、予想もしていないうれしい質問をされ、内心喜びつつも、クールな表情で答える。


「何でも良いわよ」

どんな完璧なキャラクターにも人間味があったほうが、愛着がわきますよね。

たぶん。

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