「万物の法則に従わぬ者」
「私は間隙久遠と有想夢想を玩弄する者と称される者。一斉にかかってきなさい。あなた達では触れる事もできないでしょうから」
「面白い事を言うじゃないか、あたいがあんたに触れる事も出来ないって? あたいは学園のナンバー7、人呼んでLifeGambler。例え、あんたが本物の学園最高理事長だとしても容赦はしない」
ナンバー7は左手に持つ石を、宙へ投げ捨てる。石はそのまま放物線を描き、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者へ落下して行く。
「Option Dice『ヴァリアブル・ローデッド』」
複数の石が、一つの大きなサイコロへと変化し、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者を潰す勢いで直進する。
それに対して、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者はイスから飛び降りると、巨大なサイコロだけが、誰も居なくなった座席へ落下し、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者が、飛び降りた方角とは逆の方へ落下していく。
「まだまだね。もっと自分の魔法を操作できるようにならなきゃ」
間隙久遠と有想夢想を玩弄する者は、イスの脚の側面を垂直になりながら歩いていた。
「じゃあ、これは?! 1/330530『Heavenly Hand』」
大きなサイコロが再び、複数の小さな石へ変化する。
その複数の石はそれぞれ異色な光を放つと、高速でナンバー7の周囲を徘徊し、弾丸のように間隙久遠と有想夢想を玩弄する者へと驀進する。
「その程度で、私を貫けると思って? cosmic inflation『存在無き時空』」
間隙久遠と有想夢想を玩弄する者は、手に持っている傘を歯車の様に激しく回転させる。すると傘が白と黒に光り輝き、傘の模様が宇宙銀河を現したものへと変化する。
それだけだ。それだけなのに異色な光を放つ石は、初めから存在が無かったかのように、気が付けば消えていた。
「万物の法則に従って繰り出される攻撃は、私には効果無いわよ」
あまりに突然の出来事に、3人は言葉を失ってしまう。理由は予想を大きく覆されたからだ。
ナンバー7は、異色な光を放つ石の攻撃力を、上回る魔法を仕掛けてくるだろうと予想していた。しかし実際に仕掛けられた魔法は、無条件で相手の攻撃を消滅させる魔法。もしかしたら攻撃でなくとも、任意の物質を消滅させる事が可能かもしれない。
そう考えただけで、3人は戦意を失ってしまう。特にナンバー9は、この戦いのきっかけを作った人物だ。心の底から後悔と絶望に、埋もれてしまっているだろう。
「そんな恐怖に引きつった顔をしないで。私は生徒を絶望の底へ、叩き落しに来た訳ではないのよ。ただ、学園最高理事長だと言う事を証明しろと言われたので、それを実行しているだけなのだから。まぁ、これで信じる気になったかしら?」
「学園最高理事長と、名乗るだけの力を持っているのは、わかった。けど、そんなお方がこんな所に何しに来たんだよ?」
あくまでも力だけを認めたナンバー3は、逆に問いかける。
それに対して、間隙久遠と有想夢想を玩弄する者は再びナンバー1のイスへ腰掛けると、その問いに答える。
「私は学園最高理事長なのよ? 学園最高理事長が会議に参加する事がおかしいかしら?」
3人は何も言えなかった。
cosmic inflation『存在無き時空』
要は、宇宙が出来るきっかけと、宇宙が出来上がるまでの、間の事です。
この間は、輪廻の言う、万物の法則が存在しなかったと仮説があります。
ちなみに、万物の法則とは、宇宙の法則の事です。物理法則なども、その類。
Option Dice『ヴァリアブル・ローデッド』
オプション・ダイスと読みます。様はイカサマに使われるサイコロの事です。
1/330530『Heavenly Hand』」
ヘブンリーハンドと読みます。
これは分かった人は少ないんじゃないでしょうか?
これは麻雀役の天和の事です。
天国のような手、と言う意味です。まぁ、そのままですね。
1/330530は天和の発生の確率を表しています。
この数値は、具体的に言うと、一日100回麻雀を打っても、9年に一度に発生する。と言うレベルです。
その為、実際にあがられている天和の99%はイカサマと言われてます。
と、過去のあとがきで説明してくれてました。




