prologue その男、頂きにて
この物語は、軽小説家を目指す設定厨の作者が案の定キャラクターや世界やらの設定を思いつくスピードが作品を創作するスピードを遥かに凌駕してしまい、貯まりに貯まった設定の内せめてキャラクター達だけでも表舞台に立たせてやりたいという願望が日に日に募った結果、インフルエンザにかかった作者の夢の中で生まれたという正直信じられないような過程から生まれた物語です。
ここは日本で今最も空に近い建造物の頂上付近。そこには不敵な笑みを浮かべ、据え置きされている機械を操作する一人の男の姿があった。
「今日、ここから世界が始まる……そう、私の為の世界が」
ククッ……と笑うその男の瞳に光は映っていない。それどころか、その奥でどす黒い闇が渦巻いているようだ。頬は抉られた様に極度に痩せこけ、真っ白の髪は幾度となく掻きむしったように乱れており、さながら生きた人間のようには見えない。
しばらく男が操作を続けると、いきなり建造物の頂きから黒い光が発せられ始めた。
なおも操作を続けて行くと今度はその光を中心に天から地上を覆うように薄黒い幕が張られ始めた。
異常に気付いた警備員達が後ろから迫ってきた事など露にも気にせず、男は皮と骨だけの両手を広げ宣言する。
「さあ……新世界の幕開けだ!」
そして空を覆う幕と同じくどこまでも広がるように高笑うのだった。
基本的に、他作品のキャラの説明をする気はありませんが、要望があったら書くつもりです。




