やりたいこと
掲載日:2026/10/29
ぼんやりとして思い浮かべる、自分がやりたいことは何だろう、と。
ポスっと寝転がっていたクッションが音をあげる。
まるでなにかあったのかい、と問いかけてくるかのようだ。
実際、いまのところまで、何かしら自分自身がしたかったからしてきたということはあまりなかったような気がする。
親から言われるがままに高校まで選び、少なくとも大学はつぶしがきくからという理由で選び、そのうえで流れるままに就職して、ここまで生きてきた。
だがそれでいいのか。
クッションから跳ね起きて、部屋の中をぐるりと見まわす。
ほしいと思って買ったものは、せいぜいご飯のような必需品だけだ。
嗜好品のたぐいでほしいと思って買ったものはほぼない。
唯一このビーズクッションぐらいなものだ。
ただ、今の今までこうして生きてきたからには、本当にしたいことということを探すこと自体を目標にして、ようやく見つけることができるかどうかといったところだろう。
それでも思ってしまったからには仕方がないことだ。
俺は、いつの日にかその答えにたどり着きたいと願った。
それが、俺がしたいことなのだと思いながら。




