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…CHAIN⊷CHAIN⊶Never-CHAIN⋯  作者: 乙かれぃーぬ


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第3話1日目斑田未来無:弟想いの社畜は獣に吸われる。

過来よぎくの柔らかい頬っぺ....過来よぎくの小さな手....過来よぎくの温もり.......


私はチェインと呼ばれる異世界で、石作りの壁に囲まれた迷路のような場所を弟の過来よぎくに会いたい一心でさ迷っています。


私がチェインに来ることになったのは、3人の天使の賭けに巻き込まれたことに始まります。


ストーカー刺されて死後の世界で目覚めると、赤髪のヤンキー天使がゴミを見るような目を私に向けて。


「お前、どんな恨みを買ったら2分に100回も刺されるんだよ、普通に引くわ......」


とか言って来ました、もう過来よぎくを抱きしめられないんだって泣いていると。


「僕達がチェインって呼んでる異世界で3日間生き残れたら君の過来よぎくをもう一度抱きしめられるよ嬉しいだろう?きゃっきゃっきゃ」


そう言って白髪のギャル天使が私をそそのかすと、糸目の天使が放った光に包まれて強制的にチェインに転送されて今に至るって訳です。


私はもう世界が壊滅を起こす前に深刻な過来よぎく不足で今にも死んでしまいそうです。


こうして迷路をさ迷っている間にも過来よぎくは私の事を心配しながら枕を濡らしてるに違いないわ....。

可哀想な過来よぎく、早く会って抱きしめて子守唄を歌ってあげないと寂しさで死んでしまうかも知れない.........。

過来よぎく......過来よぎくぅ..心配だよ過来よぎくぅ...ズビッ。


そもそも此処は何処なのよ?少し前に過来よぎくと一緒に観た映画に出てきた古代遺跡の中みたいだけど。

何分?何時間歩いただろう?外が見れる窓も見つからないし。

ああ会いたいよ過来よぎく過来よぎく.......過来よぎくぅ....ぐすん。


私が過来よぎくに思いを馳せて泣きながら迷い歩いていると背後からくしゃみをする声が聞こえました。

振り返ると過来よぎくくらいの背丈をした狼のような耳を生やした男の子が私をじーっと見ています。


過来よぎく!?なわけないよね、どうしたのこんな所で、迷子かな?」


「迷子じゃないよ、子供扱いしないでよおばさん」


「おばっ!?違うでしょ?お姉さんでしょ?分かった?お姉さん、はい言ってみよう」


「ババアさん」


「そうかそうか分かった、1発だけ殴りに今からそっちに行くからそこから動かないでね」


「ままま間違えただけだよお姉さんっ!ごめんってば!」


「偉い!それで良いのよ」


わたしは笑顔を作って、今度は撫でる為に男の子の元へと歩きました。

けれど男の子はまだ殴られるんじゃないかと怯えているのか後ずさりをしています。


これは一先ずわたしが無害だって知ってもらわないといけないみたいね。


「怖がらないで大丈夫だからね、私は無害なしがないOLよ?友達になりましょうよ」


私が1歩近づく度に男の子は1本遠ざかります、そんなやり取りが何回か続くと

痺れを切らして男の子が喋りました。


「......どうして泣いてた?」


あちゃー見られてたのか....恥ずかしな。


「心配してくれるんだ?君って優しいんだね」


「そそそそんなんじゃない!気になっただけだ勘違いすんなよおばさん!」


ふふっこの子可愛いわね、よし決めた、この子で過来よぎく不在の寂しさを埋めましょうか。


わたしは両手で顔を被って泣き真似をして見せましたました。


「酷い.....《《お姉さん》》凄っごく傷ついちゃった、どうしよう《《お姉さん》》悲しくなって来ちゃったや.........」


そして指に作った隙間から男の子を監察します。


「え?あの.....《《お姉さん》》ごめんなさい、ちょっと遊んでだつもりでその.......」


男の子は心配そうに表情を作りながらモジモジとし始めました。

なんだか楽しくなって来た私は嘘泣きの声を大きくします。


「わわっ!お姉さん本当にごめんなさいってば!泣かないでっ!」


男の子は慌てながら両手を前に突き出して私に向かって走り出します。

私は手の届く距離まで男の子が近づいた事を確認すると勢いよく抱きついて捕獲しました。


「わぁっ!」


「ふふっ、お姉さんを泣かせた罪の責任を取って慰めなさい」


男の子はしばらく抵抗をしていましたが

頭を撫でている内に体の力が抜けてぬいぐるみみたいに大人しくなりました。


「お姉さんいい匂いがする..スンスン....」


「ふふっそのまま嗅いでいて良いからね、そろそろ君の名前を聞いてもいいかな?」


「うん、僕の名前はニゴー・ミコウだよ..スンスン...落ち着く..」


「宜しくねミコウ君、お姉さんは斑田未来無まだらだみくなって言うの、みくって呼んでね」


「うん、みくはどうして泣いてたの?」


「私の弟が遠くに行ってしばらく会えなくなっちゃたんだ、だから悲しくってついね」


「弟?どこに行っちゃったの?」


「此処じゃ無い場所、遠い場所、会えるけど会えない場所、ミコウ君には分かるかな?」


「分からない、難しい、でも会えるんだよね?」


「ええ、3日間此処で生きていれば会えるみたい」


「なら簡単だね!」


「ふふっ、そうね、簡単だね」


ミコウ君と話していると、少しだけ過来よぎくに会える希望が持てました。

3日間頑張ろう、そう思った矢先のことです。


突然重くて鈍い音が通路に響きました。

その音は一定の感覚を刻みながら近付いて来ます、私は得体の知れない物への不安からミコウ君を抱く腕に力を入れました。


「苦しいよみく...離して」


「わっ!ごめんミコウ君!ねえ、この音何だろうね?」


「サソリだよ、それもでっかいヤツ」


「でかいサソリ?逃げようよミコウ君」


「大丈夫だよみく!僕強いもん!行って倒して来る!」


私は足音の方に行こうとするミコウ君を引き寄せて再び胸に沈めます。


そうしている間にも足音は近付き続けて遂に姿を表しました。

それは6足歩行で象の顔を持った化け物で、ミコウ君がサソリと言ったのは先端が針になった長い尻尾のことだと言うこともすぐに分かりました。

いくらミコウ君が強いと言っても限度があります、こんな訳の分からない化け物と丸腰のミコウ君が戦っても殺されてしまうとしか思えません。


化け物が私達に気が付くと、尻尾を高々と上げて攻撃態勢に入ります。


私はミコウ君を抱いたまま立ち上がってサソリを背中に全速力で駆け出しました。


ーーーーー続くーーーーー

像?サソリ?どっちにしても化け物。

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