第4話 歌唱審査
カラオケであった日から2週間。それぞれ練習してきた私たちは、ライブに参加するためのテストを受けるためライブハウスに向かっている。
「いらっしゃいませ!ライブ参加者の方ですか?こちらの用紙にバンド名を書いてください」
「Lumie'reっと」
「今回は歌の試験です。メンバーの皆さんで歌唱していただきます」
「分かりました」
「それでは順番が来るまで控え室でお待ちください」
「は、はい!」
「天音、緊張してるの?」
心菜が天音に尋ねる。
「だって、初めてのライブハウスだよ?緊張するに決まってるじゃん」
「まさか歌唱テストなんてね。ほんとにあの歌詞、歌うの?」
「一生懸命、考えたんだから」
午前10時になるとテストが始まり次々に参加者がテストを受けて行った。
「皆、凄いね」
「私たちの出番、まだかな?」
話をしているとコン、コン、と扉をノックする音が聞こえて女性スタッフが部屋に顔を出した。
「ルミエールさん、準備お願いします」
「はい!」
威勢よく返事する五人。
控え室からテストがある部屋は近く、このハウスの代表が試験管を務めるらしい。
「ここが審査会場になります」
そう言うとスタッフさんは受付の方に戻って行った。
「天音、ノックして」
「なんで私!?」
「だって、このグループのリーダーでしょ!」
「え...そんなのいつ決めて───」
「ルミエールさん、入室してください」
時間になったため審査員に呼ばれたため、ノックをしてから挨拶する。
「ルミエールです!今日はよろしくお願いします!」
「元気があるね」
「ありがとうございます!」
「早速、審査を始めるよ。歌う曲は決まってるかい?」
「はい!私たちは...『Dream Touch!』という曲を歌います!聞いてください!」
* * *
「はい、ありがとう。結果は追って知らせるよ」
「ありがとうございます!失礼します」
私たちは挨拶をしてから部屋を後にした。
「緊張したぁ!」
「ちゃんと楽器の練習もしないとね」
「作曲もしないと。楽譜も作らないとだし」
「やることは山積みね」
「少しづつ頑張ればいいよ。何事も楽しまなくちゃ!」
この日は近くのホテルに宿泊し、絆を深めることにした。
「おやすみ!」
「おやすみ!」
「おやすみ!」
「おやすみ!」
「おやすみ!」
お互いがおやすみと言い合い眠りにつく。
私たちは今日も充実した時間を過ごした。
きっと明日もとても良い日になるだろう。
ライブハウスでライブをするため、彼女たちの努力の時間が幕を開ける。




