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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
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14-13 ソージュとリーンの決意

よろしくお願いします。


ようやくこれでひと段落です。

そうして夢中でブラッドベリーを食べていた時。


「リーンさん。食べたままで良いんで聞いて下さい」

「??」

「僕はちょっと学園に戻ってからやりたい事が出来ました」


なんだろう。そーくんからちょっと真剣な雰囲気になってる。

これは真面目に聞かないとダメっぽいね。


「ごくん。えっと、それは何かな」

「はい、これから積極的にレベルアップをしていきます」

「それは今回のゴブリンの事が原因?」

「そうです。あの男に次に会った時、今のままではやられてしまうでしょう。

それに、僕がゴブリンキングくらい圧勝できる実力があれば、リーンさんを危険な目に合わせる事も無かったはずです」

「うん、それは私もだね。

私もゴブリンキングや他のゴブリンも瞬殺出来るだけの力があれば、そーくんのピンチに駆けつけてあげる事も出来たかもしれないもの」


そーくんが頑張るっていうなら私も負けてはいられないな。

今度はわたしがそーくんを守るんだから。


「分かったわ。それなら私も一緒に特訓する!

目指すはゴブリンキングだろうとオーガキングだろうと瞬殺出来るくらいだね」

「僕はまずは自力だけで精霊武器を召喚し続けられるようにします。

今だと誰かの魔力を借りたり、こういった場でしか召喚出来ないですから」


そーくんが右手を広げながら前に伸ばす。

するとそこに光が集まるようにして1本の木の杖が現れる。


リーン♪


「それが?」

「はい、僕の契約している精霊武器です。

今はこうしてこの地の魔力を借りて召喚していますが、

本来なら数値的に言えば、召喚に魔力が50、維持に最低でも30は必要です」

「そうなんだ。でも、そーくんって魔力無かったよね。どうするの?」

「それなんですけど、魔力が無い訳じゃないんです。僕の魔力は常時消費されて底をついているだけなんです」


そう言って見せてくれた冒険者カードには、


氏名:ソージュ・ライオネル

HP:211/211

MP:1/241


となっていた。

確かに魔力(MP)の最大値は十分な魔力がある事を示している。

って。


「そーくん、ちょっと待って。魔力が1って大丈夫なの?

普通、魔力が最大値の1割を切ったら眩暈や吐き気がしたりするはずなのに何ともないの!?」

「ああ。もう慣れました。というか、子供の頃からずっとですからね」

「そんな……」


そーくんってばいつも平気そうな顔してるのに、実はそんな苦しみと戦ってたんだ。


「それならMPポーションを飲めば良くなるんじゃない?」

「いいえ。回復した先から消費されてしまうからダメです」

「消費……そっか、何かに消費されているんだ。何に消費されているかは分からないの?」

「そっちは分かってますよ。

僕の血に吸収されているんです。

お母さんもそうらしいし、そういう種族なんです。

そのお陰で、リーンさんの元気の元になってくれますしね」


そっか。そーくんの血と普通の血とで全然違うのは、そういう秘密があったんだ。

でもそうすると、どうしてもそーくんが魔力を回復するのは無理なんじゃないだろうか。

そんな私の不安が顔に出たのか、そーくんが笑って頷いてくれた。


「一応ね、考えている事はあるんです。

最大魔力量と回復速度を今よりもっともっと高めるんです。

その内、血に送られる魔力量よりも回復量の方が上回ると思うんですよ。

あとは奥の手もある事はあるんです。

まあそっちは使わずに済めば良いんだけどね」

「ふむふむ。それならまずはレベルアップと魔力操作技術を向上させれば何とかなるかも知れないんだね」

「はい、そういう事です。あとはまあ、召喚できたこの武器を十二分に扱えるだけの身体能力も必要ですね」

「分かったわ。なら帰ってから一緒に特訓しましょう。

私達はパートナーなんだから、一緒に学園ダンジョンに潜るのもいいかもしれないわね」

「そうですね。そうしましょう」


そうしてもう少しだけブラッドベリーを食べた後、私達は今度こそ学園へと帰った。

奥の手についてはいつか。

これからは学園ダンジョンに一緒に潜ってレベルアップを図ります。

そういえば、今レベルは幾つなのか。


次は1,2回閑話を挟んでからダンジョンに潜ります。

次回は例の男の話、その次は冒険者ギルドの話が1話入るかどうか、という所です。

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