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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
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14-10 ゴブリンキング撃退

よろしくお願いします。


相変わらずボスキャラがあっさりと倒されていきます。

ブラッドベリーの群生地を囲むように巨大な魔法陣を作り出して、魔力を練り上げる。


(森の魔力を借りるんだから、森を傷付けてはダメよね)


それならゴブリンキングの防御を貫通して急所を一撃粉砕する。

それがベストね。

急所……頭か心臓か、あとは魔石ね。

この中では頭が確実かな。

幸いゴブリンは魔法防御は強くないはず。


横方向の魔法だと威力が強すぎる場合に後ろの森まで破壊してしまうかな。

かといって加減をして倒せなかったらまずいし。

なら上から打ち砕く?

うん、それなら頭部だけ粉砕できそう。


視線の先ではそーくんが跳ね回って執拗にゴブリンキングの顔と股間とひざを攻撃してる。

どれも大したダメージになっていないみたいだけど、蹴られる度に怒り狂ってるところを見ると、ああして2匹の注意を奪ってくれてるんだ。

ふぅ~、よし。


『そーくん、行くよ』

(いつでもどうぞ)


「フリーズハンマー極大!!」


私の放った氷の一撃が上空からゴブリンキングの脳天目掛けて振り落とされた。


「グベッ!」

ズシン。


よし!

見事1匹目の頭を潰せた。

このままもう一発!!


「フリーズハンマー極大!!」

「ナメルナ!」

ガキッ!!


もう1匹に打ち込んだ魔法は、こぶしを真上に打ち出す事で迎撃されてしまった。


「ドケ!ニンゲン」


そして、魔法を撃ったのが私だと見ると、そーくんを無視して私の方に走りこんできた。

まずい。今動いたら折角練り上げた魔力が霧散しちゃう。


「リーンさん、槍を!」

「っ、はい!!」


パスを繋げたお陰か、短い単語でそーくんの意図が伝わってくる。

私はありったけの魔力を1本の氷の槍に変えて撃ち出す。


「あたれ!!」

「フッ、ミエミエダ!!」


しかしゴブリンキングは私が投げた槍を余裕でかわして更に迫ってくる。

私は魔力を放出した反動でその場から動けない。


「クタバレ」


ゲヒッと笑うゴブリンキング。

だけど、ゴブリンキングの拳が打ち出されるよりも早く、その胸から氷の槍が生えた。


「ガァッ」

「僕を無視するのは良くないですよ」

「グッ、ギザ……マ」


私が投げた槍を持つそーくんが居た。

それを最期に視界に納めて事切れるゴブリンキング。

倒れたゴブリンキングはブラッドベリーの蔦が巻き付いて消化していく。

後には魔石だけが残っていた。


「無事に何とかなりましたね」

「うん。最後はちょっとひやっとしたけどね。

あ、そういえば、さっき共鳴石を使わなくてもそーくんの声が聞こえたような」


(これですね。多分念話のスキルなんじゃないかと)


「わ、すごい。直接頭にそーくんの声が響いてくるよ。

それって私も出来たりするのかな?」

「出来ると思いますよ。

というか、さっきの広場に駆けつける前に、リーンさんの声が届いてましたし」

「あ、そうなんだ。ちょっと試してみるね」


多分そーくんに伝われ~って思いながら話しかける感じよね。


(そーくん、聞こえる?)

(はい、聞こえますよ)


「すごい、なんか口を動かしてないのに声が聞こえてくるのって不思議ね」

「そうですね。と、さてリーンさん。

ゴブリンキングを倒してもまだ終わりじゃないですよ」

「そうね。村の方はきっとこれからゴブリンの襲撃があるはずだものね」

「はい。とはいっても、流石に僕も血を流しすぎてこれ以上はキツイです。

少しだけ休んでから行きましょう」

「賛成。私も魔力の使いすぎでクタクタよ」


そうして私達はブラッドベリーの群生地の中で休むことにした。


スピードで翻弄するソージュと高破壊力のリーンさん。

ある意味理想の組み合わせなのかと、今更ながらに考えています。


そしてようやくゴブリン編もあと1話で終わりそうです。

長かった。

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