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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
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14-9 決戦前にいろいろ補給

よろしくお願いします。


リーンさん視点。

本作はほんと急にいちゃつくシーンが飛び出ますのでご注意を。

Side リーン


ブラッドベリーの群生地に着いてようやく一息入れられたところで、そーくんから突然爆弾発言が飛び出した。


『リーンさんの血を僕にください』


リーンさんの血を僕に……

リーンさんの血を……

リーンさんを……


って! 違う違う。

勘違いしちゃだめよ、私。

これはプロポーズでも何でもないはずよ。

ゴブリンキングに追われているこのタイミングで、心中しましょうって事でもなければプロポーズなんて有り得ないわ。

ちゃんと、そーくんの気持ちを確認しておかないと。


「え、えっと。私の血を、どうするの、かな」

「はい。僕の精霊の力を借りて、リーンさんとここのブラッドベリーとの間に魔力的なパスを繋げます。

魔力が潤沢にあれば、ゴブリンキングを倒せるだけの魔法も撃てますよね」

「あ、あ~。そういうことね(良かった~、確認しておいて)

うん、大丈夫よ。それで、どうすればいいの?

そーくんに飲んで貰えばいいのかな」

「はい、それで大丈夫です」

「分かったわ。ならちょっと目を閉じててもらって良いかな」

「?あ、はい」


私の言葉に従って目を閉じるそーくん。

ふっふっふ。

私ばっかりドキドキするのは不公平よね。

自分の八重歯で唇を切って……


ってぇ!

不意打ちでキスするって私の方がドキドキするんですけど!!

ええい、女は度胸よ。そーくんが変に思って目を開ける前にアタックよ!


気合を入れ直して、そーくんの顔にそっと手を添えて顔を近づけていく。


「ちゅっ」

「!!?」


びっくりして目を開けてるけど、まだダメ。

ちゃんと私のを飲んで貰うんだから。

そのまま舌を唇に沿わせて血を掬い取ってから、そーくんの口の中に挿し入れる。


「んん!?」


そーくんが目を白黒させてる。

ふふっ。もうちょっとだけ。

あ、そーくんって血だけじゃなくて唾液も美味しいのかな。

飲んでみたいな~。

っと。そろそろ、そーくんが限界っぽい。

残念だけど、唾液はまた次回ね。

名残惜しいけど、そっと離れる。


「はぁ~」

「ふふふっ。どう?ちゃんと飲めたかな?」

「あ~はい。飲めましたけど、不意打ちは酷いと思います」

「ごめんごめん。そーくんがあんまりドキドキすることを言うからちょっといたずらしたくなっちゃったの。許してね」

「うう、別に怒ってはいないですけど」


そう言って顔を真っ赤にさせてるそーくん。

抱きしめちゃいたいけど、今はそれどころじゃなかったよね。

視線をそーくんから外せば、今もブラッドベリーに捕まっていくゴブリンコマンダー達が見える。


「じゃあ、リーンさん。この地のブラッドベリーとリーンさんの間にパスを繋げるんで、目を閉じて立っててください」

「ええ。あ、仕返しにキスしてくれてもいいよ」

「し、しません!!(もうすぐゴブリンキングも来てしまいますし)

さぁ、行きますよ」


地面に手を付くそーくんを視界に収めて目を閉じた。

すると大地の鼓動とでも言うような、ブラッドベリーの息遣いが感じられた。

すごい。

大地の魔力、ゴブリン達から吸収した魔力、そしてそーくんの血から吸収した魔力。

それらが精製されて私に送り込まれてくる。

同時に知覚も広がったみたい。

こちらに近づいてくるゴブリンキング達の姿が手に取るように分かるわ。


「クソッ、ニンゲンノブンザイデ、オレタチヲハメヤガッテ」

「ペットハヤメダ。クイコロシテヤル」


残念、あのまま仲間割れはしてくれなかったのね。

そーくんも気付いたみたいで、そちらへと向かうようだ。


「リーンさん。

僕がゴブリンキング達の足止めをしてきます。

その間に強力な魔法で一気に殲滅してください」

「わかったわ。そーくんも気をつけてね」


ブラッドベリーの群生地の外へと向かうそーくんを見送り、

私は魔法の準備に取り掛かった。


リーンさんは血が絡むと周りに目が行かなくなるというか、枷が外れますね。

ちなみにキスしてる最中も外ではゴブリン達が食べられてます。


次回でさくっとゴブリンキングはお亡くなりになる予定です。

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