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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
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14-6 死闘の末に

よろしくお願いします。

なんとか、投稿が間に合った。


あ、バトルシーンはカットでお送りしています(あれれ?)

ゴブリンキングは仁王立ちしたまますぐに攻撃してくることは無さそう。

私は背後に居るゴブリンジェネラルに迫られて、仕方なく広場の中央へと出て行く。

そしてゴブリンキング合図で、横に控えていたゴブリンメイジがファイヤーの魔法で篝火を灯して行く。


……なるほど。

どうやら私をいたぶって見世物にしようって腹積もりなのね。


「オイ、メス。オマエニ、チャンスヲ、ヤロウ」

「イマカラ、ココニイルモノタチト、ジュンニ、タタカッテモラウ」

「ミゴト、カテタラ、ミノガシテヤル」

「マケテ、マダイキテタラ、ペットニシテヤル」


ゲギャゲギャ笑うゴブリンたち。

どうせ自分達には勝てないと思っているのだろう。

悔しいけど今の私ではここにいる全員を一度に相手にして勝てる見込みは無い。

つまり、どちらにせよ私に選択肢は無いってことね。

何とかして、向こうの誘いに乗りながら、逃げる隙を探さないと。


「マズハ、コテシラベダ」

「セイゼイ、タノシマセロヨ」


その声に合わせて前に出てきたのはゴブリンファイター5匹。

いずれもぼろぼろの剣やナイフを持っている。

恐らく山中に落ちていたものを集めてきたのだろう。

私は自分の魔力残量を確認しながら剣に魔力をこめる。

出来れば魔力の回復と温存の為に、戦いを長引かせたい。

でも、下手な戦い方をして見物しているゴブリンキングを退屈させれば、気が変わって襲ってくるかもしれない。

だから手は抜けない。


「いいわ。掛かってきなさい!」


自分を鼓舞する為に、声を張り上げる。

それを合図に、戦いは始まった。


(……そーくん、お願い)



◆◇◆◇◆◇◆◇



「はぁっ、はぁっ、はぁっ」


私は剣を杖代わりにして何とか息を整える。

連戦に次ぐ連戦で、体力も魔力も底をついていた。

周りはこれまで戦った大量のゴブリンの血によって黒く染まっている。


「グフッ。ナカナカニ、タノシメタ」

「ソロソロ、オワラセヨウカ。オイッ」

「「ガァ!!」」


ゴブリンキングの声に従って、後ろで道を塞いでいた、ゴブリンジェネラルが前に来る。

これで後ろは空いた。

でも、この状態では逃げることも適わない。

ここは相手の体勢が整う前に一撃で決めるしかない。


「はああぁあっ!」

ガツッ!!


……え?切れない?

まさか魔力切れで威力が足りなかっんだわ。

私の剣を腕で受け止めたジェネラルがニヤッと笑う。


「グルァ」

「きゃああ」


無造作に振るわれた腕に吹き飛ばされてしまった。

慌てて起き上がろうとした私の視界に、丸太のような蹴りが飛んでくる。


「うぐっ」


何とか腕でガード出来たけど、蹴られた勢いで再度吹き飛ばされる。

5メートル程飛んで、背中から木にぶつかって止まった。

さっきまで戦っていたゴブリンとはスピードもパワーも桁違いだわ。

ダメージが大きすぎて起き上がれない私に、ゆっくりとジェネラルが近づいてくる。

ここまで、かな。


(そーくん、お願い)


ジェネラルが私を掴もうと手を伸ばしてくる。

このまま殺されるのか、こいつらの慰み者にされるのかな。


(お願い、来ないで)


ヒュッ!ドガッ、グシャッ!!


ジェネラルの手が私に届く瞬間、横合いから赤い何かが飛んできて、ジェネラルの頭部を吹き飛ばした。

重力に従って落ちてくるジェネラルの体を何とか横に転がることで避ける。

いったい何が起きたの??


「ダレダ!!」

「スガタヲアラワセ!!」


何かが飛んできた方に向かってゴブリンキング達が怒鳴る。

すると草むらを掻き分けて誰かが出てきた。


「遅くなりました、リーンさん」


声の方を向けば、そーくんが立っていた。


ヒーローはピンチにならないと現れないのがお約束。


次回はまた、ソージュ視点に切り替わります。

あと2,3話でこのゴブリン騒動も終われるはず!

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