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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
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14-4 応援の確認と妨害

よろしくお願いします。


なんとか、投稿が間に合ってます。

今回は脇道回。

ゴブリンの大軍を倒してから30分ほど休憩してから移動を開始する。

魔力はまだ回復しきっていないけど、山間部に着く頃には十分回復してくれるだろう。


そういえば、そーくんがケイ君たちに応援をお願いしてくれたはずだけど、そっちはどうなってるだろう。

ケイ君と一緒に行動しているであろう、ミラちゃんに聞いてみようかな。

あ、ちなみに私は緊急時以外、ケイ君に直接連絡は取らないことにしてるの。

何となくミラちゃんに悪いしね。


『こんばんは、ミラちゃん』

『こんばんは。リーン様。

ケイ様からお聞きしましたが、そちらは大変な事になっているようですね』

『そうなの。もうずっとゴブリンだらけ。

村に着いてからもう500匹近く倒してるよ』

『それはまた。流石リーン様とソージュ様ですね』


こうして話していると、やっぱりミラちゃんはお淑やかというか、奥ゆかしいというか、ちょっとうらやましい。

男の子はそういう女の子の方が好きってよく言うよね。

そーくんもそうなのかな。

私って、普段はしっかりしてるってよく言われるけど、そーくんと一緒の時ってふわふわしちゃうんだよね。

って、思考が逸れたわ。


『そーくんがミラちゃん達に救援をお願いしたって言ってたけど、今はどんな感じ?』

『はい、先程冒険者ギルドに掛け合って、緊急依頼ということでクエストを発行して頂きました。

クエストの付帯事項に早馬の無償貸与というのも付けて頂きましたし、

酒場に居たCランク以上の冒険者にお願いして回ったので、恐らく明日の昼前にはそちらの村に着くかと思います』

『そっか~。やっぱりそれくらいの時間になっちゃうか』


村の東(たぶん西も)にゴブリンの集団が待機していたって事は、恐らく夜明け前には攻め込む腹積もりだろう。

南にいるであろうゴブリンの数と質次第だけど、間に合わないかもしれない。

今からでも、そーくんに相談して先に村を守った方がいいだろうか。


『それと』

『ん?』

『私とケイ様は一足先に学園都市を出てそちらに向かっています。

到着後に戦闘があると考えると形振り構わず、とまではいきませんが、明日の夜明け過ぎには村に着けそうです』


言われてみれば、こうして話している声もどこか弾んでいるというか、足音が聞こえる。

きっと今も走りながら通話してくれてるんだね。


ミラちゃん達とはサークル活動の一環で、時々一緒に走り込みをしている。

ふたりなら負荷魔道具を外せば早馬並みか、それ以上で走って来れるだろう。

これなら、村の防衛は何とかなりそうだ。

そーくんはそれも考慮して今回の作戦を立てたのかも。


『それなら村のことはお願いね。

私とそーくんはゴブリンの親玉をやっつけてくるから』

『はい。お気をつけて』


通信を終えて、歩みも止める。

というのも、前方に4人分の人の気配があるからだ。

私はアイテム袋から剣を取り出しつつ、様子を伺う。

すると、向こうから声を掛けてきた。


「お、来た来た」

「な。この辺りで待ってて正解だったろ」

「へっ。こういうことにだけは頭の回転が早いよな、おまえって」

「うるせぇ、だけとか言ってんじゃねえ」


あら、この声ってたぶん。


「村の酒場に居た、冒険者チーム?」

「ぴんぽーん。大正解。そんな君には俺らとの夜のデートを堪能させてあげよう」

「うひっ。もちろん朝まで寝かせないけどな」


そう言って下卑た笑みを浮かべる男達。

あ、小さい頃も同じ様なのに遭ったことがあったな。

その時はお兄ちゃんが助けてくれたんだっけ。

それにしても。


「正気?今の状況が分かっていないの?」

「ゴブリンが大量発生してるっていうんだろ。もちろん分かってるさ」

「所詮ゴブリンだしな。俺達の敵じゃねえよ」


本当かしら。別段強そうには感じなかったんだけど。

でももし本当なら、油断も容赦も出来ないわね。


「それに俺達にはゴブリンは襲い掛かってこないさ」

「そうそう。あの人からゴブリン避けの鈴も貰ったしな」

「『あの人』?」

「おっと、おしゃべりが過ぎたな。

そんなことは気にせず、あとは身体で会話と洒落込もうや」


不気味な笑みを浮かべたまま武器を構えて襲いかかってくる。

仕方ないわね。その『あの人』について力尽くで教えてもらおうかしら。


ナンパ野郎のフラグ回収回でした。

別名、時間調整回とも言う。ソージュと足並み揃える為に出張ってきました。

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