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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
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14-1 ソージュは西へ

よろしくお願いします。


今回からソージュ視点です。


Side ソージュ


リーンさんとブラッドベリー狩りに行く前の、ちょっとしたお使いくらいの気分で依頼を受けたのが拙かったんだろうな。

村に着くまでの大量のゴブリンとの遭遇から、もしかしたらもう村は壊滅しているのかもしれないとも思った。

まあ、流石にそこまでは杞憂だったけど、その後の村を襲ってきたゴブリンの群れを見てほぼ確信を得た。


リーンリーン♪


うん。

契約精霊(ジル)も森の中に大量のゴブリンが息を潜めていることを教えてくれる。

だから早々にケイ達に救援を要請しておいた。


『ケイ、夜遅く悪いんだけど助けて欲しいんだ』

『ああ。何をすればいい?』

『今すぐ冒険者ギルドに走って、受付に僕の受けているクエストで、ゴブリンキングが発生したかもしれないと伝えて欲しい。

また、早ければ今夜にも大規模な襲撃があるかもしれないと』

『ゴブリンキングか! 分かった。ソージュも俺達が駆けつけるまで無理はするなよ』

『うん、ありがとう』


ケイの事だから直ぐに動いてくれるだろう。

あの口ぶりならギルドに行った後は全力で走ってきてくれそうだ。

それなら昼とは言わず、夜明け過ぎには村まで来てくれるかもしれないな。


それと、村の南側に出現したゴブリン200匹から少し遅れて東側からも50匹くらいが村に近づいてきていた。

そっちは直ぐに冒険者チームのおじさん達が行ってくれたのでお任せした。

きっと大丈夫だろうと思ったけど、期待通り圧勝したようだ。

もう1グループ居た冒険者達(多分Dランク)は村の自警団と一緒に他の見回りに行っているみたい。


それにしても。

さっきのリーンさんはやばかった。

顔を真っ赤にさせて見詰めて来るから、僕までドキドキしっぱなしだ。

血を吸う時は人目が無い所の方が良いだろうと思って建物の影に誘ったけど、

あれって良く考えれば、町で時々見かける女性に乱暴を働こうとする暴漢と同じだったよね。

直ぐに誤解は解けたみたいだったけど、今度から注意しないと。



まだドキドキしてる鼓動を感じながら、西へと気配を消して走る。

もし僕が敵側で、次の襲撃を行うとしたら、さっき攻めてこなかったこっちだろうと当たりを付けたんだけど。

……うん、正解だったみたいだ。

草原の向こうには100匹近いゴブリンコマンダーなどの中位から上位のゴブリンが居た。

皆夜明けを待っているのか、思い思いに休憩している。


流石に100匹が一斉に襲い掛かってくると危険か。

もしかしたら、一部が先走って村へと襲撃に行ってしまうかもしれない。

なら出来る限り数を減らす必要があるな。

僕はアイテム袋から木製ナイフを取り出して、気配を殺してゴブリンの背後へ移動し、急所を一突きする。


「u」


ゴブリンコマンダーと言えど、心臓を一突きされれば即死できる。

ほんの小さなうめき声を上げて死んだゴブリンを静かに横たえる。

周囲を確認。よし、気付かれていないな。

これでコマンダー以下は数を減らせるだろう。

すぐに次へ向かって同じ様に倒していく。

そうやって20匹ほどを倒した頃に、にわかに周囲が騒がしくなった。


「ガガッ」

「グギャギャ」

「ギャギギィ」


死体に気付かれたみたいだな。予想よりはやい。

さて、楽をするのもここまでか。

僕はゴブリンの群れの西側、つまり村と反対側に移動して殺気を放出した。


「グギャ!」

「ギギャーー」


僕の存在に気が付いて、殺到するゴブリンたち。

その数およそ80。

半分くらいまで減らしたかったけど、流石にそれは虫が良すぎるか。


そう考えた時、遠くの空で赤い光が見えた。

どうやらリーンさんの方も戦っているみたいだね。

よし、こっちも急ごう。


ソージュは暗殺者になれそうですね。

ゴブリンの基本派生は、

ゴブリン(雑兵) → ゴブリンファイター(戦士) → ゴブリンコマンダー(隊長) → ゴブリンジェネラル(将軍) → ゴブリンキング → ゴブリンエンペラー

のようなイメージ。これ以外にも様々な派生があります。


コマンダーでオーガと同等くらいの強さになります。

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