12-A 舞台裏でうごく者たち
よろしくお願いします。
次の章に移る間の閑話です。
実はそんなに意味の無い回です。読み飛ばしOK
それにしても1章を書き終えた後の燃え尽き症候群がやばい。
Side ****
某所。
カーテンを閉め切って真っ暗な部屋の中に3人の男が集まっていた。
そのうちの一人は膝を折り、何がしか報告を行っていた。
「失敗しましたか」
「はっ!申し訳ございません。
かの者が予想以上に強かったようで、潜ませておいた者を含め、抵抗する間もなく倒されたとの事です」
「なるほど。
取るに足りないゴミかと思って有効活用して差し上げようかと思いましたが、
伊達に学園長が他の反対を押し切って入学させただけの事はあったという事ですか。
……まあいいでしょう。こちらとしても収穫はありました。
それだけでも、今回の作戦の価値はあったと考えましょう。
まだまだ手は残っています。
彼らには存分に私達の掌の上で踊っていただきましょう」
そう言って閉め切った窓を見やる男。
手に持ったワインをグッと飲み干すと、もう一人の男へと向き直った。
「あなたの持ち込んだ魔道具は実によく動作してくれたようですね」
「ふっ。当然だ。だが、結果が出ねば意味は無いがな」
「ええ、分かっています。あなたから頂いた情報が正しければ、今頃作戦の半分は成功していたはずなんですがね」
「勘違いするな。情報に間違いは無かった。現に横やりさえ入らなければ上手く行っていただろうさ」
そう言って壁にもたれ掛かる3人目の男。
「お前たちはあれを過小評価し過ぎているのではないか?
今回の件、全てそのソージュとかいう少年一人にダメにされたように見えるがな」
「まさか。所詮剣も魔法も使えないEランク。
多少、体術が得意なお陰で今回の件を乗り切ったというだけでしょう」
「だと良いがな。
まあいい。次は俺は俺で動くことにする。
お互いの目的の為に精々頑張るとしようや」
そう捨て置いて部屋を去る男と見送る2人。
「よろしいので?」
「放っておきなさい。所詮あの男も我々の野望の踏み台でしかありません。
今回はたまたま目的が一致したに過ぎません。
契約魔法にて、お互いの事は口外出来ないことは保証済みです。
邪魔になったら切り捨てましょう」
「ははっ」
所変わって、こちらは一つ一つの家具が豪華な部屋。
そして家具に見合った豪華な服装の男が1人。
今しがた開いた扉に向かって声を掛けた。
「どうでしたかね、学園のあれは。使えそうでしたかね?」
「ああ。ありゃダメだな。
どんだけの化け物を相手にしてるかも気付いていねえ。
あれにやられるのは相当な間抜けだけだろう。
俺はさっさと切り捨てることをお勧めするね」
答えたのはあの暗い部屋に居た男か。
「ま、所詮小物ですかね。
せいぜい私達の活動の隠れ蓑として使わせてもらいますかね。
それで?次の手は考えてあるのですかね」
「ああ。次は先日見つかったあれを使おうと思う」
「あれですかね。君もその類の魔道具が好きですかね」
「まあな。直接自分の手を汚さなくて良いのが、スマートでいい。
もう血は十分浴びてきたからな」
「流石は『血塗れの処刑人』は言うことが違いますかね」
「ふっ。懐かしい呼び名だ。
そんな訳でな。結果を楽しみにしててくれ」
「朗報をお待ちしておりますかね。
『全ては清らかなる大地の為に』」
暗躍している組織は1つでは無かったりするよってお話。
そして第2章は更新頻度が落ちます。きっと。書く時間が確保できないので。
1日1話になるかな。
続き物でがんばって2話いくかも、くらいになりそうです。
次回予告の形もちょっと変えてみようかな、と模索中。
あと、気分転換にこちらもどうぞ。
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