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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
60/270

12-2 家に帰るまでが事件です

よろしくお願いします。


今回もリーンさん視点です。

というか、ソージュは寝たままです。


そして怒涛の1日3話ラストスパート!

Side リーン


ソージュ君を背負って帰還用のゲートを潜る。

もしかしたら誰かの待ち伏せがあるかもと警戒していたけど、特に何もなくすんなりと外へ出れた。


私が45階層に飛ばされる前に居たのは23階層。

転移型のトラップは、確かにダンジョン内ではあるんだけど、飛ばされるのはせいぜい1,2階層で、ボス階層を跨いで深い階層に飛ばされる、なんて話は聞いたことが無い。

つまり何らかの特殊な魔道具が使われた可能性が高い。

トラップに引っかかる直前に、他の生徒から救援を求められて、そっちに向ったんだけど、もしかしたら、あの子がわたしを填めたのかしら。

でも1生徒が使うには強力過ぎる魔道具よね。

ま、その辺りは考えても分からないから、学園側に調査を依頼しておこう。

それよりもまずは、ソージュ君を寝かせてあげないと。


「む、そこに居るのはリーン先輩と、ソージュか」

「え?あ、ケイ君。それとミラちゃん」

「ご無事だったようでございますね」


サークル仲間で獣人のケイ君とミラちゃんが来てくれた。

無事だったかって聞くって事は、やっぱり私のピンチを知って助けに来てくれたんだね。


「うん。ソージュ君のお陰で私は何ともないんだけど、ソージュ君の方はこの通り、力尽きて寝ちゃってるの」

「ふむ、多少服が焦げている程度で大した怪我では無さそうか」

「それならお部屋の方にお連れするのが良さそうですね」

「そういえば、ソージュ君の部屋ってどこかな?」

「第2男子寮だと聞いている。寮母に聞けば部屋も分かるだろう」

「そうだね。まずは行ってみましょう」


2人を連れだって寮に向かう途中、私がダンジョンに潜っている間に起きてたことを教えて貰った。


「じゃあ、ソージュ君に恨みを持った人たちが暴走したって事?」

「ああ。ただそれだけでは無さそうでな。少なくとも奴らがリーン先輩にまで手を出せるとは考え辛い」

「今、問題を起こした人達はまとめて学園側で尋問して下さっています。

何かわかればこちらにも情報を頂けるそうです」

「そう。っと、ここが第2男子寮ね。何か騒々しいけど、こっちでも何かあったのかしら」


そこへ小さい女の子が、って違うわ。彼女は確か、


「ピクシークラッシャー」

「ふぇ!? 誰か呼びました?

って、あなたは確かリーンさんでしたね。2年Sランクの。

後ろの方は、ってソージュさん!?

ご無事なのですか??」


今はケイ君に背負われているソージュ君を見て心配そうにする、ピクシークラッシャーことルーメさん。

この様子だとルーメさんはソージュ君の味方みたいね。


「ソージュ君は今は寝ているだけです。

あの、この騒動は一体なんですか?」

「これは、ソージュさんのお部屋に悪さをしようとした子が居まして。

お説教とお仕置きをしていたところです」


えへへって笑う顔は可愛いけど、あれで確か元Aランク冒険者なのよね。

ちょうど去年、凄い人が寮母になったってちょっとした事件になってたっけ。


「えっと、私達これからソージュ君を部屋に寝かしに行こうと思ってたんですけど、大丈夫ですか?」

「はい。部屋は何ともないので大丈夫ですよ。付いてきてください」


そうしてルーメさんに付いて行って5階の奥まった部屋……倉庫?

綺麗に整理はされているけど、所々に真新しい傷があるのは、そういう事なんだろう。

そこから梯子で上の部屋へと上がっていく。

梯子を上がった先は、かなり広い部屋になっていて、窓際にメイドさんが一人佇んでいた。

って、メイドさん!?


「ルーメ様。先ほどはご助力ありがとうございました。

それと旦那様とご友人の方々、でございますね。

お初にお目にかかります。キーヌと申します」


そう静かに礼をしてくれるメイドのキーヌさん。

あっ、この子、人間じゃないのね。


「こんにちは、リーンです。失礼ですがキーヌさんは精霊、ですか?」

「はい。シルキーとよばれる精霊の一種です。今は旦那様のお部屋の守護をさせて頂いております。

さて旦那様は……なるほど。大分ご無理をなさったのですね。

ケイ様、ミラ様。ここまでお連れ頂ありがとうございます。

ここからは私がベッドまで運ばせて頂きますね」


そいって、ケイ君からひょいっとソージュ君を受け取って静かにベッドに寝かしつける。

あら?ケイ君たちの事は知ってたのかしら。


「ああ、いつもソージュ様がご友人の事を良く話してくださいましたから。

とても仲睦まじい獣人のお2人がいると伺っていたので、そうだろうと当たりを付けさせていただきました。

さあ。旦那様が起きられるのは明日の朝になるでしょう。

皆様もお疲れでしょうし、今日はお帰り下さいませ」

「そう、ね。そうしましょうか。

ソージュ君の事、後はお願いね」

「はい、心得ております」


キーヌさんに見送られて私達は帰路に就いた。

少しだけ心配だったけど、あの部屋に居る限りキーヌさんが居れば大丈夫よね。

ソージュは目が覚めたら家というビックリ現象です。


あと1,2話で第1章が終わりになるはず。

その後は数話は閑話とか入れつつ、第2章リーン編に突入する予定です。

第2章はもっとイチャラブ成分多めで行けると良いのですが。


########


そして無事に事件も解決したかと思えば、リーンさんからビックリ提案がされるのであった。


次回:Sランクの彼女

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