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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
56/270

11-4 共鳴石のつながり

よろしくお願いします。


大分駆け足になってしまいました。

分かりにくかったら申し訳ないです。

Side ソージュ


男子学生Aの持っていた魔道具に罅が入った瞬間。

膨れ上がる魔力を感じて咄嗟に掴んで上空へと投げ飛ばした。


ドガーーン!!


直後、爆発する魔道具。

あと2秒遅れてたら爆発に巻き込まれるところだったな。


「あ、ああぁあ……」


男子学生Aは爆発を見て腰を抜かしている。

この様子だと爆発することは知らなかったみたいだ。

つまり、この魔道具を用意した人物が他にいるってことなんだろうな。


まあひとまずはだ。

アイテム袋からロープを取り出して、同様に呆けている後ろの男達を殴って気絶させながら纏めて縛り上げる。

きっと、今の爆発を見て、すぐに学園側から人が来るだろう。

ここに長居は無用だ。

男子学生Aも当身を入れつつ、縛って『犯人』と顔に書いてからその場を後にする。

事情聴取に付き合う暇は今はないからね。


と、そこでケイから通信が入った。


『ソージュ。今そっちで爆発があったようだが無事か』

『うん。何とか』

『そうか、良かった。

ひとまず合流しよう。爆発のあった所に行けばいいか?』

『あ、いや、それは不味い。僕がそっちに行くよ。

ケイ達は今どこ?』

『学園ダンジョン前だ』

『分かった。2分待って』


学園ダンジョン前に行くと、ケイとミラさんはすぐに見つかった。


「2人とも、無事で良かった」

「ソージュもな。まあ俺達の方は若干妨害があっただけだ」

「それにしてもいったい何が起きているのでしょう」

「分からない。最初は僕に対する不満が爆発しただけかとも思ったけど、それならケイ達やリーンさんに手が回るのはおかしいよね」

「そうだな。目的が分からないというのは何とも不気味だ」


とそこでミラさんが不思議な疑問を投げかけてきた。


「あの、1つ気になったのですが、今回の問題を起こした方々って正気だったのでしょうか?」

「え?」

「ん?」

「いえ。この学園は入試時点で素行の悪い方は落としていると聞いています。

ですので、多少不満があったとしても、ここまでおおっぴらに行動を起こすとは普通考えられないのではないかと」


あっても裏でばれない様に、か。

なるほどね。


「そういえば、さっき爆発した魔道具。

あれ、本来は別の用途があったはずなんだ。

もしかしたら洗脳系の魔法が掛かっていたのかもしれないね」

「ふむ、ありえなくはないな」


問題はそんな魔道具を誰が用意したのか、とか、そこまでする理由は何だったのかとか。

考えれば切りが無いし、今はまだ分からないことだらけだ。


「まあ、そのあたりを考えるのは後にしよう。今はまずリーンさんだ」

「そうだな。まだ連絡は付かないのか?」

「どうかな、やってみよう」


『リーンさん、聞こえたら返事してください』

『……』


返事はなしか。

向こうには届いている感じはするから、何らかの理由で返事が出来ないんだろう。

どうにかして向こうの様子が分かれば良いんだけど。

……あ、そうだ!


「ケイ、ミラさん。共鳴石の通信は向こうに届いているみたいなんだ」

「ふむ。それで」

「何か良い手がございましたか?」

「うん。先日読んだ勇者様の自伝に『共鳴石のパスを利用して通信先に転移した』って話が載っていたんだ」

「なるほど。つまり今も同様に移動できる可能性があるということだな」

「ですが、空間転移はどうやってなさるのですか?」

「それも1つ心当たりがあるんだ。付いてきて」


そう言って僕は学園の北の良く昼休みに来ていた中庭に向かう。

目指すはそこにある大樹だ。

中庭に着くと同時に、その大樹に手を当てる。


リーンリーン♪

チリンチリン♪


やっぱり。

僕の契約精霊と、この大樹に宿る精霊は同種だ。

こうして近づけば共鳴が起こっているのがわかる。


「ねえケイ。前に僕が精霊武器と契約しているって話はしたよね」

「ああ。

そういえば、ソージュが精霊武器を扱っているところは見たことが無いな」

「あはは、実はね、精霊武器を顕現させるには膨大な魔力が必要なんだ。

今の僕だとその魔力が捻出出来ないから扱えないんだ」

「それはまた、宝の持ち腐れというものだな」

「まあね」


僕の精霊武器は、本来であれば伝説の武器と肩を並べるほどの逸品らしい。

それが僕の魔力不足のせいで扱うどころか取り出すことも出来ないんだよね。

今は時々、精霊と言葉を交わすことしか出来ない。

っと、話がそれちゃったな。


「それで、その精霊の力と、この大樹に宿る精霊の力を借りれば、1回くらい空間転移が出来るかもしれないんだ」

「なるほど。俺達は何を手伝えばいい?」

「今の話であれば私達はソージュ様に代わり魔力を供給する、というところでしょうか」

「うん、かなり魔力を消費すると思うけど、お願いできる?」

「無論だ。任せておけ」

「うん、ありがとう。じゃあ手を繋いで環を作ろう」


左手をケイと、右手をミラさんと繋ぎ、ケイとミラさんも手を繋いで円を作ることでパスが完成する。

ああ。久しぶりの全身に魔力が満ちる感覚だ。

あとはこの魔力を精霊に渡して。


……そして。

一瞬にして、魔力がほぼ0になったことを感じると共に、円の中心に一人の少女が降り立った。


空間転移については10-5でちょこっとだけ出してます。

そして物語がバタバタしだすと作者もバタバタしだすという。

リーンさん救出したらほのぼのまったりに戻ります。


##########


精霊の顕現に成功したソージュはその力を借りてリーンの元へと飛ぶ。


次回:精霊と空間転移


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