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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
55/270

11-3 その頃、ケイ達は

よろしくお願いします


今回はケイ視点です。

流れ的に数字タイトルのまま進みます。

ジバンリン暦52年5月7日


Side ケイ


午後の基礎体術の講義を終え、ミラと共に応用剣術の講義棟へと向かった。

すると、いつもとは違う男性教師が俺達を迎えた。


「えー、今日は担当の先生が体調不良で休まれているので、臨時で私が本日の課題を伝えに来た。

本日の課題はダンジョン6階以降にて魔石を10個以上回収してくることだ。

では、各自準備をしてダンジョンに向かうように」


そう手短に伝えて去っていく教師。


「ふむ。先週までが5階だったことを考えると多少難易度が上がったことになるな」

「はい。それと、6階に行くにはボス部屋を抜ける必要がありますから、少々急いだ方が良いかもしれません」

「そうだな。早速行くとしよう」


そうしてミラと連れ立ってダンジョン5階へと向かう。


「ふむ」

「やはりこうなりますか」


5階のボス部屋前にたどり着いた俺達の前には、ボス部屋へ挑む学生の列が出来ていた。

ボス部屋は基本、1パーティー毎に入るのがルールである。

そのパーティーがボスを倒すか、中から扉を開けて戻るか、全滅判定を受けるか、一定時間が経過するまでは扉が開かない。

なお、学園ダンジョンは20階層までのボス部屋は全滅=死亡ではなく、戦闘続行不能または戦意喪失で判断されるらしい。


「仕方ない。しばらく待つしかないな」


そしてようやく俺達の番が回って来た頃には講義開始から40分以上が経過していた。


「さっさと終わらせて次に向かうとしよう」

「はい」


5階のボスはレッドオーガだ。

ここ最近ソージュとリーン先輩と訓練していた俺達には大した敵ではない。


俺はオーガに向かって走って行き、盾を使ってオーガの一撃をいなすと共にシールドバッシュを叩き込む。

そして体勢の崩れたところにミラが放った魔弾がオーガの頭部を吹き飛ばした。


「よし」


俺達は理想的な連携でレッドオーガを倒した。

ドロップした魔石を回収して6階へと向かう。


6階は俺達のほかにも大勢の生徒が活動しているのが見えた。

……どうやら2年、3年の生徒も混じっているようだ。

これまでそんなことは無かったのだが。


「ミラ。おかしくないか?」

「そうでございますね。予想外に人が多いですし、どこか監視されている気も致します」

「うむ。気のせいであれば良いのだが」


だが俺達の期待は外れた。

いや、悪い予想が当たったというべきか。


「これは意図的に狙われているようだな」

「はい。先程から私達に近い魔物を優先して攻撃されていますね」


そう、俺達の所に1匹も魔物が来ないのだ。

いや、正しくは狙った魔物が他の生徒に先に奪われるというべきか。

別の場所に移動しても周りの生徒は付いてきた。

いったい何が起きているのか。

と、そこにソージュから共鳴石で連絡が入った。


『ケイ、ミラさん。そっちは無事?』


無事かと聞くということは、ソージュのほうでは明確な事件が起きているのだな。


『こちらは少々面倒なことになっているが、大した問題ではないな』


それにしてもソージュの話によるとリーン先輩が音信不通とはただ事ではないな。


「ミラ。急ぎ魔石を集めてソージュのところに向かうぞ」

「はい。では参りましょう」


俺達は左腕に付けている負荷魔道具を停止させて、一直線に次の階へと走った。


「なぁ!?」

「はやっ!!」


急に走り出した俺達を見て、驚いた声を上げた者達の顔を覚えつつ、一気に7階へと移動する。

よし。予想通り、こちらの階層は人が少ないな。

それにしても。

これだけ大人数の学生を動員しての今回の騒動。

裏で手引きしているのは何者なのか。

あと、さっきちらっとニックキン先輩の姿も見かけたが。

まあ今はそれを考えても詮無き事か。


魔石を集めた帰り、もしかしたら道を塞がれるかと思ったが、その心配は無く無事に地上に戻ってこれた。


しかし。


地上に出たところで学園北西側で爆発が起きた。

あそこは確か、ソージュがこの時間に活動している場所ではないか!!


くっ、ソージュ。

無事で居てくれよ。



なんというか、姑息な足止め作戦です。


次回はソージュ視点に戻ります。


#########


魔道具の爆発後、ケイ達と合流するソージュはリーンさんの元へ向かう為に一計を案じる。


次回:共鳴石のつながり

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