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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
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9-2 波乱のサークル説明会

よろしくお願いします。

「Eランクにコケにされたとあっては『究極フォースバウト部』の名折れだ。正々堂々と勝負しろ!!」


いやいや、そもそも3年の経験者の人が未経験の1年相手に正々堂々も何も無いと思うんだけど。

ただそうやって驚いている間に人だかりが出来てしまっていた。


「あの、すみませんがおこと「面白そうだ。是非やりたまえ!!」わ……ええー」


人垣を掻き分けて、またムキムキの人が話しに割り込んできた。


「君が噂の不正入学したEランク君だね。

何をどうしたらそんな不正が認められたのかは謎だが、

この神聖なる学び舎に土足で踏み込んだ罪をしっかりとその身に刻んでもらわねばならん」


え、それって私刑(リンチ)に掛けるからなって事?


「いや、そもそも不正とか何の話でしょう」

「ふんっシラを切るか。ならば尚更この決闘を受け、その身の潔白を証明すべきではないのかね」

「決闘を受けることと、無実の証明には何の関係性もないと思うんですけど」

「まったく口八丁で逃げるつもりだな」

「所詮、不正を働いて入学しただけの奴ってことだろう」


うーん、聞く耳なしって感じだな。

っと、それより、ケイ達の怒りのオーラの方が大変なことになってるな。


「さっき、2対2の決闘だと言ったのは間違いないかしら」


更に別の声が。ってこれはリーンさん?

あ、やっぱり。人垣から出てきたのはリーンさんだ。


「こんにちは、リーンさん」

「ええ、こんにちはソージュ君。

それで、ニックキンさん。ソージュ君に申し込んだのは2対2の決闘で間違いなかったわよね」


そういうリーンさんはまさに『氷結の聖女』の2つ名に相応しい笑顔をニックキン先輩達に向けている。

これは怒ってますね。


「あ、あぁ。そうだ。それで間違いない」


ニックキン先輩も後から割って入ったムキ男(仮)と一緒にガクガクしてる。


「それなら受けましょう、ソージュ君。あなたの相方は私が務めるわ」

「え、良いんですか?」

「ま、待ちたまえリーン君。それは幾らなんでも……」

「安心してください。私は決闘の最中、不正が起きない限り手を出すつもりはありませんから。

あ、もちろんあなた方が不正を行うなんて思っていませんよ。

今回の件を面白がって外野から何かあるかもしれないと危惧しているだけですから」

「あ、ああそうか。それなら」

「ただ、このままでは不公平なのは否めませんから、今回に限り1つだけルールを追加させて頂けないかしら」

「な、何かね」

「大した話ではないわ。

先生からモニターをお願いされている魔道具があるの。

より多くのデータが取れたほうが良いでしょうし、それを全員が着けた状態で決闘を行う。

という、ただそれだけよ」

「は?いや、そんなことくらいなら構わないが」

「では決定でよろしいですね。

決闘は来週の天の日の10:00に学園の第1闘技場で行いましょう。

このままここで騒いではサークル説明会の邪魔になってしまいますから。

では私達はこれで」


そう言って僕の手を引き、ケイ達にも目で付いてくるように合図してからその場を立ち去るリーンさん。

終始リーンさんのペースだったな。

そしてあたりに人が居ない所に来てから僕の手を放し、頭を下げた。


「ごめんなさい、ソージュ君。

ついカッとなって、ソージュ君の意見も聞かずに決めてしまったわ」

「あ、いえ。頭を上げてください。

僕の為に怒ってくれたのは嬉しかったですから」

「そう言ってもらえると助かるわ」


ようやく頭を上げてくれたリーンさん。

そこで僕らの様子を伺っていたケイ達が疑問を口にした。


「ソージュはいつの間にリーン先輩と知り合いになっていたんだ?」

「とても仲が良さそうでございますね」


それを聞いて顔を赤くする僕とリーンさん。


「以前、リーンさんには森で魔物に襲われそうになった所を助けてもらったんだ。

あとはそう、食べ物の趣味が似てたから、かな」

「そ、そうね。お礼に作ってくれたお弁当はとっても美味しかったわ」

「……まあ、これ以上は無粋というものだな」

「そのようでございますね」


慌てて弁解する僕とリーンさんを見て、何かを理解したのだろう。

2人は静かに納得してくれた。


なぜかリーンさん立会いの下、決闘を行うことになりました。

条件があれなので結果は推して知るべしです



##########


そしてついに決闘当日。

予告どおりリーンさんは直接手を出さないようだが。


次回:これは決闘ですか?


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