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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
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8-A クラスメイトの視線

よろしくお願いします。


今回と次回は別視点になります。

時間も少し戻って入学式の時からです。

ジバンリン暦52年4月1日


Side 1年7組 ジョルト


4月1日


今日は待ちに待った入学式だ!

ここから俺のサクセスロードが輝き出すぜ!!

まあ、地元の初等学校を好成績で卒業した俺としては、マリアッジ学園の入試をパスできたのは当然といえば当然だ。

だけど、上には上が居るらしい。

この俺がCランクなんてな。

まあ、周りを見ればどいつもこいつもシケた面してるから大したこと無いだろう。

さっさとAランクまでのし上がって特進クラス入りしてやるぜ。


ん?なんだあいつ。

一人だけ後ろに突っ立ってやがる。

あ、ああ!あれが例のEランクか。

能天気な顔して、自分の立場が分かってるのか?

ま、どうせ関わる事なんてないだろうから無視だな無視。


……そう思った矢先にこれだよ。

入学式が終わって自分のクラスで待機してたら、さっきのEランク、同じクラスかよ。


って、おい。気安く声掛けんじゃねえ。


だ~もう!俺に話しかけるな!

同類だと思われるだろうが!!


ふんっ。俺の頭が良い?当たり前だっつうの。

べ、別にお前なんかに褒められても嬉しくねえよ。




4月2日


今日から待ちに待った講義開始だ!

午前中の講義?

この辺りはまだ初等教育のおさらいだな。余裕余裕。

ただ、渡されたテキスト……なんだこの厚み。

これがこの1年で学ぶ内容ってか。 え? 半年分!?

や、やってやろうじゃねえか。


午後の講義はまずは体力づくり。

って。学園に来てまでそれかよ。

ちぇっ。後半の魔術に期待だな。


グラウンド10周か。

1周1kmくらいはあるから10kmってことだな。余裕だ。


2周してきたところで周回遅れの奴が居た。

って例のEランクだよ。

真剣に走ってるっぽいけど、逆に真剣でその遅さはないだろ、普通。

初等部のがきでももっと早いぞ。


5周したところで教師から声が掛かった。

これは……錘の代わり?5kg?

なるほど。これを両手に付けて走ると。

ま、これくらい余裕っすよ。




4月5日


今日は待ちに待ったフィールド実習の日だ!

ん?それこの前も聞いた? 細かいことは良いんだよ。

とにかく、初等部から続いた口喧しい教師の指導に耐え、ようやくダンジョンに入って実際に魔物と戦えるんだ。

って、おいおい。マジかよ。


「おい、あれ見てみろよ。あいつ武器すら持ってねえぞ」

「うわ、ほんとだ。ピクニックと勘違いしてんじゃねえのか?」

「あーありそう。なんてったってEランクだし。お、教師に呼び出しくらってやがる」

「そりゃな。いくらEランクでも短剣の1つでも持って来いっての。

っとあんなの見てないで俺達も行こうぜ」

「ああ、そうだな」


俺はクラスメイトと作った即席のチームでダンジョンに入った。

っと、早速魔物のお出ましか。

第1階層といえばゴブリンかスライムかって思ったけど、石頭ウサギか。

なんだ、動物に毛が生えた程度の魔物じゃねえか。

こんなの俺のロングソードで一撃だな。


「おらよ!」

ひょいっ。


くそっ、ウサギの癖にぴょんぴょん跳ねやがって。


「ちっ、こいつちょこまかと」


大人しくやられやがれ。

って、もう1匹来やがった。


「くそっ、抜かれた」


後衛は魔術Cランクの2人か。

なら大丈夫か、ってちょっ!

あぶねえ、こっちに向けて魔法撃つな!!


「ふぅ~。何とか倒せたけど、思った以上に梃子摺ったな」

「ああ。やっぱり練習と実戦は別物ってことだね」

「今日は1日、この階層回ってようぜ」

「ああ、そうしよう」



そうして午後2時を回った頃。

突然辺りが騒然とし出した。


「おい、何があったんだ?」

「何でもBランクの4人組が5階層のボス部屋に挑んで返り討ちにあったんだと」

「うへぇ。確か5階層ボスって言ったらオーガだろ」

「まったく、無茶しやがって」

「教師はどうしたんだ?」

「ピンチになるまで静観していたらしい。これも伸びきった鼻を圧し折る為だって」

「それで4人医務室送りか。俺達はああはならないようにしような」

「おお」


BランクCランクでこれだけ大変ならDランクは更にきついだろうな。

あれ?そういえば例のEランクを見かけないな。

早々に引き上げたのかな。



血気盛んなクラスメイト君でした。名前は……。

オーガは十分な戦闘経験があればCランクの生徒でも勝てます。

さすがに1撃とはいかないでしょうが。


##########


入試の時から体術を担当している教師の目に、ソージュはどう映っているのだろう。


次回:体術教師は見た

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