8-1 フィールド実習が始まります。
よろしくお願いします。
説明会。
また少しイチャラブからは離れます。
そして、100PT超えました!!
皆さん、ありがとうございます
ジバンリン暦52年4月5日
その日は朝から教室は静まり返っていた。
それと言うのも、今日の授業内容はフィールド実習だ。
昨日の内に受けたクラスの話では実際にダンジョンの1階に行くらしい。
更に悪いことに、その昨日ダンジョンに潜った生徒で魔物に襲われて医務室に運ばれた生徒も2人居るそうだ。
その話も有って、ダンジョン未経験の生徒を中心に緊張しまくっているようだ。
そうこうしている間に担任の教師が教室に入って来た。
「おはよう。
さて、既に連絡してある通り、今日は朝からフィールド実習として学園敷地内のダンジョンの探索を行う。
各自装備を整え、いまから30分後に、学園北東にあるダンジョン入り口前広場に集合すること」
「「はい!」」
教師の言葉を受けて生徒たちが教室を出て行く。
大半がロッカーに装備を取りに行く中、何割かはそのまま外に出て行く。恐らくアイテム袋を持っているんだろう。
僕もそのまま外に出てダンジョン前に移動する。
そして30分後。
全員が広場に集まったのを見計らって、再び教師から連絡事項が申し渡された。
「いいか、良く聞け。
まず最初に言っておくが、フィールド実習は強制ではない。
参加しなければ卒業出来ないという事もない。
と言うのも、毎年何人かは実習時間中に命を落としているからだ。
なので相応の危険がある事を覚悟で参加してほしい。
実習の主な内容はこのダンジョンに潜って魔物を倒し、魔石を回収することと、
学園外の草原や森に行き、薬草の採取、野営実習、魔物の討伐と剥ぎ取りなどを予定している。
何がどれくらいの評価になるかはクエストボードに貼ってあるので後で確認すること。
またダンジョン内では魔物は通常、倒されれば魔石を残して消滅する。
通常の魔物と違って剥ぎ取りなどは出来ないので注意するように。
なお、外の探索には上級生や数人の教師がサポートに回ることになっている。
ダンジョンには入るときと出るときに入り口横にあるダンジョン受付所にて、申請を出す必要がある。
これにより、皆の安否を確認している。長くても24時間以内に戻ってくるように。
また帰還用魔道具も貸し出しているので、忘れずに受け取るように。
これはこのダンジョン内から、この入口広場まで一瞬で転移させてくれる優れものだ。
当然他のダンジョンでは使えないので、間違っても学園の外には持ち出さないように。
また、これらに参加しなくても実習を免除する方法がある。
それは冒険者ギルドをはじめとした、いずれかのギルドでCランク以上を獲得することだ。
これにより、既に十分な経験を積んできたと判断される。
本日の実習内容はダンジョン1階の探索だ。
まずはダンジョンの雰囲気を体感してほしい。
2階、3階に下りても良いが無理はするな。
また、パートナーを組んでいない者はこの時間を利用して、誰と組むかを考えるのも良いだろう。
なお、今日に限ってはダンジョン内を教師が巡回しているので、何かあった時は遠慮なく呼ぶように。
説明は以上だ。
では、各自1つずつ帰還用魔道具を受け取り、ダンジョン探索を開始してくれ」
教師の説明が終わると、すぐに魔道具を受け取ってダンジョンに入っていく人、周りの様子を伺ってから入っていく人など様々だ。
さて、僕も魔道具を受け取ってダンジョンに入ってみようかな。
そう思ったところで、教師から呼び出しがかかった。
「ソージュ。君がダンジョンに入るのは全員が入った後だ。
あー、勘違いするな。これは君の安全を考慮して言っているだけだ。
他の生徒が入った後であれば、魔物との遭遇頻度は格段に減る。
このダンジョンの1階は弱い魔物しか出ないから普通は心配要らないが、それでも剣も魔法も使えない君が囲まれれば危険だからな」
「分かりました。お心遣いありがとうございます」
そんな訳で僕は皆がダンジョンに向かうのを待ってから、魔道具を受け取りに良く。
受付所には冒険者然とした40歳くらいのおっちゃんが居た。
「お前さんが最後か。
これが帰還用魔道具だ。絶対に無くさないようにな」
「はい、ありがとうございます」
魔道具は首から吊り下げれるようになっていた。
これなら落とす心配もないし良いね。
学園のダンジョンか。
いったいどんな感じなんだろう。
教師は一部を除き、ニュートラルな立ち位置です。
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そしてダンジョンに入ったソージュの目に映った光景は、
あまりに予想外で驚かされるものだった。
次回:学園ダンジョン1階




