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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
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7-3 彼女の好みの味は?

よろしくおねがいします。


「早く続きを読ませて!!」という読者のご要望(あったらいいな)にお答えして、

本日3本目の投稿です。

そして待ちに待った昼休み。

午前の講義終了のチャイムと同時に教室を出て行く僕に怪訝な視線を送る生徒も居たけど無視だ。

僕は昨日の大樹の木陰へと急いだ。

って、リーンさん、もう居るし。


「こんにちは、リーンさん。お待たせしました」

「あ、こんにちは。ソージュ君。私もついさっき講義が終わって、そのまま来たところよ」


早速リーンさんの隣に座ってアイテム袋からお弁当箱を取り出す。

時間停止型のアイテム袋のお陰で、蓋を開ければ出来立てのままの状態で湯気を立てている。

定番のから揚げや卵焼き、香草ベーコン、さいころステーキ、サラダにスープと色々用意してみた。


「わあ、こんなに沢山、大変だったでしょう」

「いえ、今日のは下味とかはつけてない簡単なものばかりだからそれ程でもないですよ。

ところで、リーンさんは食べられないものとか、苦手なものはありますか?」

「ううん、何でも大丈夫よ」

「それは良かったです。

あと、今日は3種類のソースを用意したので食べ比べてみてください。

卵焼きも甘いの、具沢山オムレツ、出汁巻きとありますから」

「じゃあ、卵焼きから行こうかな」


そう言ってフォークを卵焼きに刺して口に運ぶリーンさん。

最初の甘いのは「あ、これくらいの素朴な甘さが良いわね」うん、甘さ控えめが吉と。

続くオムレツは「香草の香りが爽やかで暑い時でも美味しそうね」よしよし、香草の味も大丈夫と。

そして出汁巻きは「……(ぽぉ~~)」おお!口に含んだ瞬間、すごい幸せな表情になった。


「出汁巻きが一番当たりみたいですね」

「(コクコク)すごく美味しかったわ。

というか、昔おにいちゃんに作ってもらったのと同じ味がする。すごく懐かしいわ」

「へぇ、リーンさんってお兄さんが居たんですね」


そう聞くとちょっと寂しそうな顔をして首を横に振った。

あ、聞いちゃまずかったかな。


「血の繋がった家族じゃないの。

小さい頃にお世話になった冒険者の人でね。

一緒に居たのはほんの短い間だったんだけど、

その時に作ってくれた料理の味は今でもはっきりと覚えてるわ。

この卵焼きと同じで、口に入れた瞬間、身体中がポカポカしてくるの。

あまりにも美味しいから、休憩の度にもっと頂戴って言って困らせていたわね」


そう言って昔を思い出しているリーンさんの横顔はただ懐かしいって感じじゃない。

それを見るとチクッと胸が痛んだ。


「って、ごめんなさい。

あんまり似た味だったから懐かしくなっちゃったわ。

冷めないうちに、他のおかずも頂くわね。

えっと、これは何のお肉かしら」

「森林猪のロースですね」


フォークに、さいころステーキを刺して、ソースをつけてから口に運ぶ。


「~~~っ。この赤黒いソース! これも秘伝の味なのかしら」

「はい。さっきの出汁巻きもですけど、お母さんの一族に伝わる特別なものだそうです。

だから、もしかしたら、さっきのリーンさんの話に出てた冒険者って、お母さんと同じ一族の人なのかもしれないですね」

「あ、確かにそうかもしれないわね」

「ならまた会えるかもしれないですね」

「そうね……また、会えるかしら」


っと、また遠くを想うモードに入りそうになってしまった。


「さ、リーンさん。まだデザートのブラッドベリーが待っているので、どんどん好きなだけ食べてください」

「ええ、ありがとう。

って、ソージュ君も私に遠慮せずに食べて」

「はい。じゃあお言葉に甘えていただきます」


そこからは、お互いの好きな食べ物や音楽など、当たり障りの無い話をしながらあっという間に過ぎていった。


ここに来てソージュ君にライバルの影が。

昔を懐かしむリーンさんはまさに恋する乙女の横顔です。


リーンさん視点は次章にて(まだまだ先です)。


#########


ソージュが失恋しようと、時間は進む。

週末はとうとうフィールド実習だ。


次回:フィールド実習が始まります。

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