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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
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6-1 講義が始まりました

よろしくお願いします。


学園ものって授業風景ってほとんど無いですよね。

ジバンリン暦52年4月2日


学園2日目の朝。

今日から本格的に講義が始まる。


「おはようございます」

「……」


朝一で教室に入る時に挨拶するも反応はなし。

何人かは声に反応してこちらを見たけれど、すぐに元の会話に戻ったり読書をしたりしている。

まあ、昨日の今日で何かが変わることはないか。

気を取り直して一番後ろの空いている席に座る。


キーンコーンカーンコーン♪


チャイムと同時にグラッダ先生が教室に入ってきた。


「おはよう。

これから朝の連絡事項を伝える。


今日から本格的に講義が開始される。

どの講義に出るかは皆の裁量に任されることになるが、

朝のこの時間には各種連絡事項を伝えるので、先程のチャイムが鳴るまでに席に着いているように。


本日の連絡事項は1点。

学園内のダンジョンについてだ。

昨日、気の早い生徒が何人かダンジョンに入ろうとしていたが、

新入生がダンジョンに入れるのは、最初のフィールド実習が終わった後だ。

間違ってダンジョンに入った場合、何かがあっても救助が出来ないので気をつけること。

以上だ。


では今日も一日、勉学に励むように」


そう締めくくってグラッダ先生は教室を出て行く。


その後少しして女性の先生が入ってきた。

あ、あの人は入試の時に受付とかをしてくれてた人だ。


「みなさん、おはようございます。

このクラスの基礎学問の歴史を担当するパルマです。

これから1年、よろしくお願いします。


さて、歴史を話す際に、時代の転機となる出来事を元に話すのが分かりやすいでしょう。

近いところから2,3挙げると、25年前の大災厄、55年前の魔王降臨、230年前のソビリカ王国による統一戦争ですね。

更に1000年以上前には世界樹が枯れる事件であったり、大地震によって大渓谷が誕生したりもしています。

統一戦争以前については、興味があれば2年目以降の専門コースでお伝えします。


では、55年前の魔王降臨について、その時代背景なども含めてお伝えしていきます。

まず………………」


パルマ先生の教え方は分かりやすく、時々小話も挟みながら進み、あっという間に50分が経過していた。

続いて休憩を挟みながら数学、民俗学と講義が行われていく。

僕の場合、ほとんどがお父さんから教えてもらった事の再確認だったが、初めての授業はとても興味深かった。



3講義が終わったところで昼休みになる。

なぜか皆が我先にと教室を出て行くが何があるんだろう。


……その答えはすぐに分かった。

食堂に行くと既に長蛇の列が出来上がっていた。

なるほど。みんな人気メニューを確保する為に走ってたんだね。

みんな凄い熱意だけど、僕は並んで買うくらいなら自分でお弁当作ってきた方がよさそうだ。

明日からはルーメさんにお願いして寮の調理場を使わせてもらおう。

それじゃ、今日はアイテム袋の中にブラッドベリーがまだあるから、中庭でゆっくり過ごそうかな。


この学園は敷地内に何箇所か中庭や広場があり、休憩できるようにベンチが設けられている。

3月中にそれらを周った結果、僕のお気に入りは少し奥まったところにある大樹の木陰だ。

そこのベンチに座り、早速アイテム袋からブラッドベリーを取り出す。


「いただきます」


春先のブラッドベリーは早熟で酸味が強めだ。5月になれば完熟になって甘みが増す。

後は夜明け前の朝露に濡れた状態と日中でも味が変わるんだよね。

好みが別れるところだけど、僕的にはこのすっぱいのが好きだ。


「あっ、めずらしく誰か居ると思ったら、ブラッドベリー君だったのね」


声の方を向くと、そこには2年のリーンさんが居た。

って、ブラッドベリー君って僕のこと!?


クラスメイトからは基本、塩対応です。

教師って見方を変えればサラリーマンなので、顧客(生徒)に満足してもらう仕事をする必要があります。


そしてソージュは神器ブラッドベリーで、勇者リーンを召喚した(違)


##########


昼休みをリーンと過ごすソージュ。

リーンはブラッドベリーが大好きみだいだけど。


次回:リーンさんとブラッドベリー


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