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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
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5-3 入学式が終わって

よろしくお願いします。


3~5話で一区切りになってきたので、

サブタイトルに番号を振り分けました。

右の数字がアルファベットの話は別視点となります。

教師の誘導の元、Sランクのエリュースさんを先頭に講堂を出ていく。

壇上に上がった時も思ったけど、背筋がビシッと伸びていて格好良い。


続いてAランクの生徒達。

ケイとミラさんもこのグループに居るはず……あ、居た居た。

軽く目礼だけしておく。

っと。周りの生徒から変な目で見られてしまった。


AランクのあとはB,C,Dランクが続く。

こちらのグループには知り合いは居な、あっ、同じ寮の人達が何人か居るね。

流石に全員の顔までは分からないけど。

ただ後になればなるほど、僕に対する侮蔑の視線が増えていくのは気のせいではないだろう。


そして最後に僕が講堂を後にした。

クラス分けはSとAランクで1クラス。

残りはB~Eまで適当に人数で分割されているようだ。

僕は7組だ。


僕が教室に入った瞬間、それまでガヤガヤと近くの人同士でグループを作って談笑していた生徒たちが、静かになったかと思うと、今度はコソコソと話し出した。


「来たぜうちのクラスの面汚しが」

「あれだろ。公正だなんだって言って、結局裏金とかで入ったクチだろ」

「そこまでして、学園に入ってどうするのかしらね」

「この学園に在籍してたって箔が欲しいだけなんじゃない?」

「あーありそう」


声のした方を見るとサッと視線を逸らされた。

ここでもEランクは敬遠されるものみたいだ。

むしろ同じクラスな分、より顕著かもしれないな。


とは言っても人付き合いは挨拶からだ。

まずは近くに居るクラスメイトに挨拶してみようかな。


「おはよう」

「……」


一瞬ちら見した後、顔を背けられた。

まぁ初対面なら良くあることだね。

ひとまず空いている一番後ろの席に座りつつ、隣の土人族(ドワーフ)の男の子に挨拶してみる。


「おはよう。これからよろしく」

「……」


今度は無反応。

聞こえてないって事は無いと思うんだけど。


「僕はソージュ・ライオネルって言うんだ」

「……」

「君の事はなんて呼べば良いかな」

「……」

「この学園ってすごく広いから迷子になりそうだよね」

「……」

「近くの森にブラッドベリーの群生地を見つけたんだ。君はブラッドベリーは好きかな?」

「……だ~もう!俺に話しかけるな!

俺までEランクの同類だと思われるだろうが!!」


あ、やっと反応が返ってきた。


「あ、そっか。てっきり聞こえてないのかと思ったよ」

「聞こえてるけど、Eランクのお前と話したくないってだけだ」

「そうなんだ。でもEランクを差別する理由って何だろう」


うん、この学園に来てから不思議に思ってたんだ。

確かに上位ランクの生徒の方が優遇されてたり、寮でも皆の手伝いをしていたけど、侮蔑の対象とは違うと思うんだ。


「お前やっぱ馬鹿だな。

こう言えば分かるか。

奴隷と仲良くしたがる貴族は居ないし、ネズミと仲良くなりたがる鷹も居ないんだ。

奴隷やねずみが仲良くなりたがっても相手にもされないのは当たり前だ。

しかも前代未聞の最低ランクとなれば、なにかやらかしたって事だろ。

誰もそんな奴に近づきたくないんだよ」

「なるほど。すごく分かりやすい例えだ。君あたま良いね」

「けっ、Eランクに褒められても嬉しくねえよ」


ランクが違う、つまり身分というか格が違うって事なんだね。

ここではランクが下の人から上の人に声を掛けるのも憚られるのかもしれない。

そう考えるとかなり窮屈な学園なんだな。


愛情の反対は無関心などと言いますが、文章にしようとすると難しいですね。

ねずみや鷹が居るの?という疑問はありますが、似たような動物がいるんだと思って置いてください。


#########


クラスメイトから総無視をされるソージュ。

そこにクラス担任から今後の学園生活について説明がされるのだった。


次回:カリキュラムとパートナー制度

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