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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
最終章:Eランクより
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49-4 ドラゴンバスター

すみません、もっと強ボス感を出したかったのですが、結局残念キャラになってしまいました。

どうやら正気に戻ったらしいドラゴンは、改めて周囲を見回した後、僕達、いや正確にはリーンさんを見つめてきた。


『お前は、あの時の女だな。

くそっ、いまいち状況が掴めないが、ひとまず自由の身にはなれたようだな。

レンの野郎に封じられた時は100年は反省していろなんて言っていたが、山の外に出られたならこっちのもんだ。

おい、女。

改めて聞いてやるが、大人しく俺の女になる気は無いか?』


ふむ、このドラゴン。

正気には戻ったけど、性格は前のままってことか。

確かにこれはレンさんが封印したくなるのも分かる厚顔不遜っぷりだな。


「残念だけど私の答えは変わらないわ。

私にはそーくんが居るから。

もっとも、そーくんが居なくてもあなたなんて願い下げだけど」


ドラゴンに一歩も臆することなく、リーンさんが僕の肩に手を置いて宣言した。


『そうか。なら仕方が無い。

その男を踏み潰して、お前は俺のペットにしてやる。

言っておくが、前と違って手加減はしてやらねえからな。

精々巻き込まれて死ぬなよ』


そう言ってドラゴンは一気に上空に飛び上がると、連続で風の刃を放ってきた。

その1撃1撃は確かにさっきの狂っていたときに比べると強い。

ただ、あいつの性格なのか狙いが雑だな。

僕は防御はリーンさんに任せて近くで戦っている人達に声をかけることにした。


「すみません、皆さん。ワイバーンの処理が終わったら危ないので少し離れててください」

「む、相手はドラゴンなのだろう?たった2人で大丈夫なのか?」

「はい、ドラゴンって言っても低級というか低脳ですし、周りを気にせず戦えた方が楽ですから」

「分かった。では我々は後詰めで補給を行いながら待機しておく。

危なくなったらすぐに後退してきてくれ」

「はい、ありがとうございます」


確か今のはマリアッジ学園の学園長だったかな。あれ、理事長か?

まぁどっちでもいいか。とにかくその人が周りの人を指揮してくれて迅速に撤退が行われていく。

よし、これで自由に戦えるな。

リーンさんをみれば氷の盾を生み出してはドラゴンの攻撃を余裕でいなしていた。


『くそっ、どうなってやがる。

女、おまえ前のときは手加減でもしていやがったのか!?』

「そんな事は無いわ。あの時はあれが全力だったの。

今はそーくんがそばに居てくれるからね。甘く見ているとあっさり終わるわよ」

『ぬかせ。たかが人間、俺達龍族との力の差ってものを分からせてやる!』


そう言って急降下してくるドラゴン。

なるほど、確かにあの巨体の質量で突撃されたらあっさり潰されてしまうだろう。

でも。


『ぬおぉぉ、くたばれやっ』

ぶぉん(スカッ)


ドラゴンの攻撃は僕達の手前数メートルの所へ向けられていた。

攻撃の勢いのまま地面に激突したドラゴンは何が起きたのか分からない顔で呆然としていた。


「残念、ハズレね」

『てめっ、いつの間に移動しやがった!?」

「私達は動いてないわよ。あなたが勝手に距離を間違えただけ」

『んな馬鹿な。って、まさかこれか』


そう言って手を伸ばしたドラゴンが氷の板を突き破った。

そう、氷のレンズによって光の屈折を起こして距離を誤認させたんだ。

もっとも、本来、並みのドラゴンなら相手の魔力を感知して動くので、こんな単純な手に引っかかることってまずないんだけど。


「さて、折角降りてきたことだし、そのまま地面に釘付けにしてあげようかしら」

『なに、グアアアッ』


リーンさんが上空に数十本の氷の杭を生み出し、一斉にドラゴンの翼へと降らせた。

流石のドラゴンの肉体でも、全てを受けきることは出来ず、何本かは翼を貫通して地面に縫い付けられる。


『グゥ、誇り高き我らにこのようなことをしてただで済むと思うなよ』

「……負け犬の遠吠えかな?」

「そうね、負け犬ね」

『その余裕ぶった顔ぶっ潰してやる。くらえっ』


地面に倒れたままドラゴンがこちらに口を開く。ってブレス攻撃か。

さすがにこれはただ受けるのは後ろに被害が及ぶな。


「ジル、行けるね?」

リンリン♪


僕は手首を切って血をジルの杖に流し込む。

杖は血を吸ってほの暗く光を放ち出した。


「ガアアアァァ!!!」

「はっ!!」


至近距離から放たれたドラゴンブレス。

それを僕は全力で打ち返した。


ゴ、ギンッ!!


まるで鏡に反射した太陽のように、衝突した一点を境にブレスはドラゴンへと返された。


「グギャアア……」


ドラゴンから断末魔のような叫び声が聞こえる。

って、まさかあいつ、自分のブレスに耐性無かったのか?

……ブレスの爆発がおさまると、全身からブスブスと煙を上げて横たわるドラゴンの姿があった。

ふむ、致命傷には程遠いけど、満足に動けない程の大ダメージってところかな。


「はぁ。リーンさん、止め刺しておきますか?」

「うーん、弱いものいじめって気もするけど、元気になったらまた襲って来るだろうしね」

「はい……あっ、リーンさん、待ってください!」


一歩前に出たリーンさんを慌てて引き留めた。


「どうしたの?って、あぁ」

「お迎えが来たみたいです」


その言葉とほぼ同時に、はるか上空から焔の柱が降ってきた。

先程のブレスとは比較にならない強さのそれは、狙い過たず地に伏せたドラゴンだけを焼き滅ぼしていった。

そして空から舞い降りた少女がひとり。


「やっほー、リーン。元気してた?」

「レンさん!」


それはフレイさんの娘のレンさんだった。

そして最期はプチッとレンさんに潰されて終わるという。

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