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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
最終章:Eランクより
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49-2 無視される龍王

この期に及んでサブタイトルに悩むという。


飛び立ったドラゴンを見上げる。

ふむ。どうやらブレスを直前で撃ったみたいで、保有魔力が少ないな。

今はこちらを見やりながら雄たけびを上げている。

なら今の優先順位は、まずケイ達の治療、続いてあの人族の代表の2人の対処。

最後にドラゴンの対応で大丈夫だろう。


「エルさん。と、確かエラーザさんでしたっけ。

あの2人を抑えておくことって出来ますか?」

「任せなさい」

「すでに絶対防御もなくなった様子。それに先ほどよりも我々への圧力も減っているようだし、問題ないだろう」


力強く頷く2人にその場を任せて、僕はケイ達の元に向かう。

ケイに回復薬を渡しながら容態を確認する。


「うん、ダメージは多いみたいだけど、致命傷は無いね」

「すまんな、ソージュ。助かった。そしてソージュも無事でなによりだ」

「ほんとうです。連絡が取れなくなった時は何かあったのではないかと心配いたしました」

「ちょっとトラップに引っかかってね。抜け出すのに時間がかかったんだ。

あと、リーンさんは?」

「そうか、別行動を取っていたのだったな。先ほど連絡があった。

人族のダンジョンを踏破して、今こちらに向かっているそうだ」

「たった一人でダンジョン踏破って、また無茶したんだね」


規模にもよるけど、相当無茶したに違いない。

戻ってきたらめいっぱい労ってあげないとな。

と、西の空が騒がしくなってきた。


「……あれは」

「ワイバーンの群れですね」

「おそらくはあのドラゴンが援軍を呼んだというところだろう」

「西からって事は竜の山からか。

僕は面識ないんだけど、あんなドラゴン居たんだね」


他の地域ならあのクラスでも龍王を名乗ってもおかしくないんだけど、竜の山だと中堅以下のはずなんだけどな。

ちなみにワイバーンはドラゴンの配下のような位置づけだから龍王じゃなくてもドラゴンが呼べばワイバーンは飛んでくるだろう。

ただ、ワイバーンは所詮亜竜だ。

ブレスを吐くことも無ければ攻撃する時は爪や尻尾などを使うしかなく、結果地上へと降りて来る。

勿論急降下攻撃は慣れていない人には対処が厳しいんだけど、Bランク程度の冒険者には良い獲物だ。


「ケイとミラさん、あと後ろの人達でワイバーンの対処は任せても良いかな。

僕はその間にエルさん達と協力してあの人族を倒しておくから」

「ああ、分かった。しかし、そうするとあのドラゴンが野放しになるが?」

「大丈夫じゃないか?あの調子だと次のブレスが撃てるようになるまでワイバーンに任せようとしてるみたいだし。それまでには人族の2人は何とかしておくよ。それに」

「それに?」

「僕らにも強力な助っ人が向かっているからね。それを待ってからでも大丈夫だよ」


そう言って僕は南の空を見上げる。

流石にまだ肉眼では見えないけど、僕の良く知っている魔力がこちらへと向かっているのが感じられた。

ここに辿り着くまでもう少しってところだろう。


「さてエルさんは……苦戦してるな」


見ればどこに隠し持っていたのか、人族の2人が筒状の魔道具を持って、そこから魔法を連射していた。

魔法の威力はそれなり。防げない程では無いけど、足を止めると集中砲火を喰らって動けなくなってしまう為、避け続けるしかない。


「はは、ははははっ。どうだい、見たか!

奥の手と言うのは最後まで取っておくものさ!」

「ふふっ、所詮は原始人並みの科学力しか持たないこの世界の住民など、私達の敵ではないのよ」


そう言って高笑いしながら魔法を撃ち続ける2人。

恐らく魔石を使った魔道具だろうからいつかは撃ち止めが来るとは思うけど、恐らくアイテム袋かそれに類似した物から魔石を供給していることから、残りがどれほどあるか分かったものじゃないので待つのは下策だ。

なので僕はエルさん達に囮になってもらっている間に気配を消して彼らの背後へと移動した。

さっきちらっと話は聞いたけど、かなり弱まったとはいえ防壁は残っているようだ。

なら直接攻撃は控えた方が良いかな。

という訳で、僕はふたりの足元に大き目の穴を作り出した。


「ふはは、は?」

「へ?なに……きゃあああ」


突然足場を失って下へと落ちる2人。

しかし使っていた魔道具はすぐには止まれないのか、落ちながら魔法を吐き出し続けていた。

結果。


ドゴドゴドゴッ!!

「ぎゃああ。うば、だずげっ」

「がばばばば」


至近距離で魔法が爆発、それにより穴が埋まり2人は生き埋めになった。

もし生きてて飛び出してきても嫌なので、せっせと地面を固めてあの魔道具程度では出てこれない様にして置く。


「……ソージュ。私が言うのもなんですが、えげつないですわね」

「まぁ半分は自業自得という事で」


地中の魔力反応を確認すれば既に風前の灯と言った感じだ。

……うん、忘れよう。


「それより、そろそろドラゴンを何とかしましょうか」

「そ、そう言えばそうね」


見上げれば召喚者が居なくなっても変わらずこちらを敵視しているドラゴンが準備万端な様子でこちらを伺っていた。

丁度その時。そのドラゴンの更に上空。そこから巨大な氷柱が降ってきて、ドラゴンの頭へと直撃すると、ドラゴン諸共、地上へと落ちて来るのだった。

同時にシュタッと僕の隣に降り立つ女性が僕に笑いかけた。


「ただいま、そーくん」

「はい、お帰りなさい、リーンさん」


見れば大分無理をしてきたらしい、ちょっと疲れた顔のリーンさんがそこに居た。

相変わらずの人族の残念っぷりが残念です。

実際問題、チートスキルがあっても扱えるだけの経験が無いと宝の持ち腐れなんですよね。


そしてようやくリーンさんも登場。

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