表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
最終章:Eランクより
264/270

48―5 冥王降臨

お待たせしました。


情景は若干グロ注意ですが、描写はサラッと行きます。

あと、若干タイトル詐欺かも。

上空では未だにドラゴンが滞空して2発目のブレスの準備をしている。

流石のドラゴンもブレスの連射は出来ないらしい。

ならば私達のすべきことは、次のブレスが撃たれる前に、ドラゴンを使役しているあの女を倒す事だ。


「ゆくぞ!」

「はい!」


重圧の掛かる身体にむち打って、私が切り込むと同時にエルの雷撃が飛ぶ。


「ふんっ。つまらん悪あがきだな」

「その程度では私達の障壁は破れませんわよ」


彼らの言葉通り、さっきの剣士たちと違い、ドラゴンのブレスすら防ぎ切った防壁はビクともしなかった。

ただただ鋼鉄の壁を殴っているかのようなガンガンという耳障りな音だけが響く。


「ふむ、ブレスの準備が終わるまで待とうと思っていたが、少々邪魔臭いな。

よし、なら貴様らウジ虫にちょうどいい相手を呼んであげよう。

さぁ我が下僕たちよ。私の前に楯突くごみを滅ぼせ!」


オウジがそう声を上げると先ほどのブレスで崩壊した観客席からわらわらと人族が這い出してこちらへと近づいてきた。

誰も彼もかなりの大怪我をしていて普通の状態なら動けないはずなのに、それでもこちらへと向かってきた。

さながらゾンビの行進だな。

ただ、その行為は悪手だろう。


「ふむ、なら我々も動こうか」

「そうだな。ドラゴンだけでも約定違反すれすれなのに、観客たちまで呼び出してはもう、決闘でも何でもない」


そう言ったのは、観客席に居た連合軍の人達。

彼らは手に手に武器を持って、ゾンビと化した人族に攻撃を加えて行った。

しかし、それを見ても人族代表の2人に焦った所は見られない。


「ふん。雑魚が増えても私達の絶対防御は崩れないさ」

「そうね。それに龍王はブレスしか出来ない訳じゃないのよ。

さぁ、彼らを蹴散らしなさい!」

「ギャオオオオォ」


空で待機していたドラゴンが地上に降りる。

ただそれだけで小さな地震が起きた。

さらには翼を羽ばたかせればトップが起き、尻尾を振り回せば岩をも砕く有様だ。

あれを倒すのは無理とは言わないが、相当な犠牲を払うことになるだろう。

そう、私達が覚悟を決めた時。

先程とは異なる地震が一帯を包み込んだ。


「ぐぅ、今度はなんだ!」

「くそっ、新手か!?」


そんな声があちらこちらから聞こえてくるが、誰よりも驚いていたのは人族の2人だった。


「な、なんだこれは!?力が抜けていくぞ!!」

「まさか、ダンジョンから送っていた魔素が切れたというの!?

そんなこと起こりうるはずがないのに、いったい何が起きたの!?」


ダンジョンからの魔素が切れた。その原因として考えられるのは2つ。

1つは例の妨害の魔道具を設置する事。そしてもう一つは。


「何者かによってダンジョンが攻略されてコアが破壊されたんだ」

「しかし一体誰が……まさか!」


と、そこへエルに念話が届いた。


『エルちゃん、聞こえる??』

「その声はリーン様?」

『良かった、やっと届いた。

今ね、人族の国にあったダンジョンを破壊した所なの。

どうやらこのダンジョンからも魔素がどこかに送られてるみたいだから、これで何か改善されるかな?』

「ええ、ナイスタイミングですわ。

ちょうど今、人族と戦っている所でしたの。

お陰で勝てる見込みが出てきましたわ」

『そうなんだ。じゃあ、私も急いでそっちに向かうね。

あ、それと。そーくんはそっちに居るのかな?

私からだと全然連絡が付かなくて』

「いえ、こちらにも居ませんわ。私も何度も呼びかけているのですが一向に反応が無く困っているところです」

『そっか。まぁそーくんの事だから無事だとは思うけど、それなら尚更急いだ方が良いね』


と、そこで念話は切れた。

さて、何はともあれ。戦況は大きく動いたということだ。

彼らの絶対防御が無くなった今、向こうのまともな攻撃手段はドラゴンのみなのだから。


「さあ、観念してもらおうか」


そう睨み付けたら女の方が笑い出した。


「ふふっ。あっはははは。

何を勝った気でいるのかしら。私にはまだ切り札が残っていてよ。

さあ、下僕たち。ついでに死にぞこないの勇者2人も一緒に生贄になってもらいましょう」


そう言って再び魔法陣が展開されると人族たちから断末魔の悲鳴が上がった。

そしてバタバタと倒れる人達から魔力が搾り取られていく。

魔法陣はまるで血を吸ったかのように赤黒く明滅し始めた。そして。


「ここにいる全ての人族と勇者2人を生贄に。いでよ、冥王!!」


膨大な魔力が空間に穴を穿った。

そしてそこから産み落とされる闇に包まれた人間サイズの何か。

そのなにかがブルりと体を震わせて闇を払うとこちらを向いて口を開いた。


「あ、エルさん。こんにちは」

「はぁ!?ま、まさかソージュなの!」


そこには場違いなほど呑気な顔をしたソージュが立っていた。

ソージュの戻り方は早い段階で決めていたのですが、戻るタイミングが迷いに迷いました。

次回からソージュが主人公に返り咲きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ