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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
最終章:Eランクより
257/270

47-1 開戦

いつもありがとうございます。

今回からソージュが○○になったので主役交代です。きっと戦争の間だけ。

誰になったかというと……

ジバンリン暦52年10月13日


Side マリアッジ学園南部 国境付近


私達の眼前、国境線となっている川を隔てた向こうには今、人族至上主義国家の軍勢が壁のように整列していた。

本来なら宣戦布告のあった昨日の内に突撃を仕掛けてきたかったのだろうが、何がしか問題が起きたらしく、動きが止まっていた。

だが、その問題も解決したらしい。

今まさに前進を開始し、国境を越えようとしている。


「それにしても、人族至上主義というのがここまで腐っているとはな」

「全くですね。私達の体に流れる血のほとんどが彼らと同じ人族だと思うとゾッとします」

「なに。所詮肉体は器でしかない。血も然りだ。それらを清らかにするも腐らせるのも魂の問題であろうよ」

「ふふっ。珍しくいい事を言いますね」

「珍しくは余計だ。

それより、正面衝突は避けねばならんな」

「そうですわね」


人族至上主義国家の軍……長いな。必死(人至)軍で良いだろう。

必死軍はその前面に獣人族などの異人族を死兵として配置していた。

恐らく彼らは何らかの拘束具で強制されているだけだろう。

士気の低い軍では兵が逃げ出さないように後ろから弓で脅されながら戦わされる場合もあると聞くしな。


「司令部より伝令です!

プラン3に変更との事です」

「分かりました。伝令ご苦労様です」


早馬に乗った伝令兵が次の連絡先へと駆け抜けていく。


「プラン3か。さすが学園長、期待通りのプランを選択してくれる。

よし、全員、ゆっくり後退だ。

敵を引き付けながら奥へと誘導するぞ」

「「おおおぉ!」」


号令を受けて連合軍の中央付近に配置された俺達マリアッジ学園義勇軍は敵との距離が離れないように気を付けながら後退を開始した。

プラン3というのは、中央の軍が後退戦を続け敵を自軍の奥深くへと引き入れつつ、左右の軍で挟撃するという、ある種ありきたりな作戦だ。

ただ今回に限っていえば、敵は正面に配置した死兵は状況を深く考えずに前進することしか出来ないだろうし、左右にはその死兵が居ない。

左右の軍に対応する為に正規兵は死兵に注意する余裕がなくなる訳で、結果として会戦から幾らもしない内に死兵に配置された人たちは孤立する事になる。


「風向き良し!催眠薬散布せよ!」

「はっ。催眠薬散布」


追い風であることを確認して敵部隊に催眠薬の入った袋が投げ込まれる。

するとバタバタと抵抗するそぶりも見せずに倒れていく人達。

本来なら薬に抵抗の強い種族の人たちも、あっさりと落ちる所を見ると、相当弱っていたのだろう。

結果として会戦初日にして敵の異人部隊は無力化され、こちらに保護されることになった。

さて、後は左右の部隊だが。

1人1人の武力はこちらが上だと思うが、敵には例の魔法の杖がある。

こちらも相当の被害が出ると見て間違いないだろう。


ズドンッ!

カッ!


なんだ!?

敵陣と思われる位置で何度も起きる爆発。


「誰か。何が起きているか確認できるか!?」

「はい!どうやら敵部隊の各所で爆発が起きている模様です」

「原因は分かるか?」

「いえ、ただ、敵の後方で起きているようで、こちらには被害はありません」


いったい何が起きているんだ。

まさか敵の裏切りか?もしくはこちらから何らかの工作が行われていたのか?


「お兄様。これはきっとソージュ達の置き土産ですわ」

「何!?分かるのか」

「先ほどから敵の魔法がほとんど通常のもののみで、例の魔法の杖を使ったと思われる魔法はほとんどありません。

恐らくはソージュ達が魔法の杖に仕掛けをして、魔法が暴発するように仕組んだのですわ」

「なるほど。1本2本なら不良品が混じっていたかと疑うが、それが2割3割ともなるともう危なくて使えなくなるだろう。

よし伝令、司令部に報告だ!

敵は魔法の杖の動作不良により混乱に陥っている。

これにより早々に戦線は崩壊するだろう。突撃の許可をと」

「はっ」


伝令兵を見送ると隣からため息が聞こえてきた。


「お兄様。流石に突撃は危険すぎます。そんなことをすれば多少なりとも学園生にも犠牲が出ますわ」

「しかしな、エル。今このタイミングこそが攻め時だ。

この機を逃せば敵も態勢を整え、不良品の魔道具を選別する時間を与えることになる。

そうなれば被害は甚大なものになるだろう。

この連合軍は学園都市が中心となって集まったのだ。

学生といえど我々が率先して動くべきだ。

……それにエルにも私の格好良い姿を見せたいしな」

「……はぁ。最後のが無ければ文句無く格好良いのですが。

ですが、まぁ安心してください。

普段の言動が残念なのは致し方ないですが、こういったいざという時には頼りになることは分かっていますから」

「お、おお!!」


なんと!?

まさかエルからそんな言葉を聞けるとは!!

これは俄然やる気が漲ってきたぞ!

エラーザ・ミスリニアでした。エルの兄ですね。

某国の王子でもありますが、シスコンで脇役代表みたいなキャラです。

一応学園代表の立場を取っています。

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