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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
最終章:Eランクより
252/270

46-3 潜入&救出

いつもありがとうございます。

なんとか予想通りソフト描写でこの危機を脱出できそうです。

リーンさんと別れた後、僕は施設から離れるように西に向かい森を出た。


「……この辺りで良いかな」


誰も居ない事と十分な広さがあることを確認してから僕は予備のアイテム袋を2つ取り出した。

それをロープで繋いで片方は少し離れた所に設置。

そして地面を掘ってもう1つ袋の中に突っ込む。するとバサッと反対の袋から今入れた土が吐き出された。


「よし、無事に行けたな。

じゃあやりますか」


僕はスコップを取り出してがむしゃらに地面を掘ってはその土をアイテム袋に放り込んでいく。

穴は最初は垂直に5メートル掘ってから施設に向けて斜めに掘り進めていく。


リンリン♪


時々ジルの声で軸修正しながら半日ほど頑張ると、施設の真下にたどり着いた。

さて、僕の予想が正しければ、収容された人達は施設の最下層に詰め込まれてると思うんだけど……

魔力の流れは西からと南から。南からの魔力が雑多なものだから、こちらが獣人達だろう。

そして細く流れ続けてることから僕たちが想像した最悪の展開だけは避けられているようだ。


「(ただそれもダンジョンからの魔素があってこそだろうな)」


僕は南の魔力の発生源の真下まで進むと上に向けて掘る。


ガンッ


スコップが鉄の壁にぶつかった。

恐らくこれが施設の床だろう。

極力音を立てずに穴を開けて中を覗く。ってこれは誰かの足か。熊っぽい毛が見える。


つんつんっ

「うをっ、なんだ」


良かった。意外と元気な反応だ。


つんつんっ

「ま、また。どこからって、下か」

「(静かに。近くに警備の人は居ますか?)」

「(いや、ここには俺達だけだ。あんたは?)」

「(皆さんを助けに来ました。今から床を抜きますので気を付けて)」

「(は?お、おう)」


床の厚さも分かったので直径1メートルの円形に床を切り取る。


「このまま下に降ろします。そのまま乗ってて下さい」

「分かった」


そしてゆっくり降ろすと、ボロボロの服を着た熊人族のおっちゃんが姿を現した。


「はあぁー、地下にこんな通路があったとはな」

「今掘ったばかりですけどね。

それより、意外と元気そうで驚きました。

他の皆さんも連れ出しますので手伝って下さい」

「おう。任せろ」

「出来るだけ静かに、急いでやりましょう」

「分かった。

おいみんな!助けが来たぞ。

口を開かず近くの者から降りてきてくれ。

動けない者は俺が担いで降ろすから待っててくれ」


察しの良い熊人族が、何事だと穴を覗いていた人たちに声をかけていく。

そこからは迅速に、かつ静かに次々と穴を通って下へと降りてきた。


「この洞窟の先が外に繋がっています。

女性や子供、老人を中心に先に外に向かってください。

体力の残っている人は動けない人の搬送を手伝ってください」


そう声を掛けていくと、ありがたいことに多くの人が率先して動いてくれた。

ただ、人数的に足りない気がする。

部屋の中の人があらかた降りたところで搬送を手伝ってくれている人に声を掛ける。


「あの、ここ以外に皆さんのように連れてこられた人がいる場所はありますか?」

「ん、ああ。連れてこられた時にこの部屋の反対側にも扉があった。

そっちの部屋にもいるかもしれん」

「分かりました。なら僕はそっちを見てきますので、こちらの人たちをよろしくお願いします」

「俺たちも手伝うぞ」

「いえ、僕だけで大丈夫です。皆さんは洞窟を抜けた先の準備をしていてください」

「そうか、わかった。気をつけてな」

「はい」


っと、まずはこの部屋から魔力を奪う仕組みを破壊しよう。

えっと、これか。床に作られた魔法陣が微弱ながら魔力を吸い出す仕組みになっている。

……ふむふむ。ならこれを変えれば。よし、これで大丈夫だな。

ソージュは将来トンネル職人になれますね。

余談ですが掘りながら周りを固めているのですぐに崩落する心配はありません。

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