表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
最終章:Eランクより
250/270

46-1 人族の町

いつもありがとうございます。

余談ですがエッセイに投稿したら日間ランク1位になってました。

これを読んでくださっている方の中にもポイント入れてくださった方がいるかもしれないですね。

感謝感謝です。

ジバンリン暦52年10月10日


僕達はようやく、魔法の杖製造工場を見つけたという報告のあった街にたどり着いていた。

外門を抜けた僕達を迎えたのは全てが石で出来た整然と並ぶ町並みだった。

そこに確かに人は居るのに、活気が無くまるで生命の息吹が感じられない町。


『まるで終末の町に迷い込んだようだ』


それが僕が抱いた感想だった。

誰も希望を抱かず、今日を生きることしか頭になくて、愚痴を言うことだけが日々の喜び。

そこに温かみや明るい陽だまりは存在しない。


「どこか寒々しい印象を受けるね」

「はい」


どうやらリーンさんも同じ様な印象を受けたようだ。

そんな中、とある一角だけ色を帯びた所があった。


「おらっ、キリキリ働け」

「ぐふっ」


見るからに獣人と思われる人たちがボロボロの服を着て働かされていた。

ボロボロになりながら、それでも未だ目は死んでない。

早く開放してあげないといけないけど。


「そーくん。あれ」

「分かってます。でもここで騒ぎを起こす訳にはいかないですから」

「う、うん。そう、だよね。ごめんなさい」


僕達は奴隷として働かされている人たちを横目に急ぎ冒険者ギルドを目指した。


カランカランッ


ギルドの扉を開けるとドアベルがけたたましく鳴り、中に居た酔っ払い……ではなく冒険者達がこちらを見た。


「けっ。ここはガキの遊び場じゃねえぞ」

「まったくだ。武器も持たないシロートが出来る仕事なんてどぶ攫いしかないんじゃないか?」

「がははっ。違いねぇ」


口汚く罵られるが、幸い直接絡んでくることは無さそうだ。

なので安心して掲示板へと向かった。

掲示板に残っていた依頼は『○○地方の不法居住者達の立ち退き(生死問わず)』とか『××地方の豚退治』など、亜人獣人達をターゲットにしたものが目立った。

そんな中、目当ての依頼書を取って受付に行った。


「すみません。この依頼をお願いします」

「本当にこれでよろしいのですね」


依頼書にはこう書かれていた。

『町の下水清掃作業。2日で銅貨10枚。魔物の住処となっている可能性あり。ランクE』

なんともチグハグな内容だ。

2日で銅貨10枚じゃ食事代にすらならないし、魔物が居る可能性があるのにランクは最低のE。

普通誰も受けないこの依頼書こそが、今回の作戦の為の符丁だった。

頷く僕らを見て、受付のお姉さんが僕の手を取った。


「これ誰もやろうとしなかったから助かるわ」

『目的の場所は町の南西の森の中です。

確認できている規模で警備員は200人。錬度はB。全員が魔法の杖で武装をしています。

出入口は南北の2箇所。どちらも警備は厳重です』


「僕達に出来るのはこれくらいですから」

『分かりました。情報ありがとうございます』


『各ダンジョンの魔素の遮断は明後日の午前0時に一斉に行うそうです』

『ではそれに合わせてこちらも動きます』

『御武運を』

「まだ若いのに下水清掃なんて感心ね。がんばってね」

「はい、ありがとうございます」

『残っている依頼は本気ですか?』

『あれは罠よ。あんな依頼を受ける人たちを逆に排斥する為に出しているの』

『なるほど、そうだったんですね』


周りに怪しまれないように自然な会話を混ぜつつ、接触型の念話で製造工場の情報を交換する。

恐らくこの受付のお姉さんもかなりの実力の諜報員なんだろうな。

僕達はお礼を言うと、再び周りからの野次を受けつつ足早にギルドを後にした。


「急ぎましょう、リーンさん」

「ええ。当初の予定より1日遅れてしまったものね」


工場への潜入は今夜。

それまでに準備を進めないと。


さ、次回はスネークもびっくりの潜入作戦が、ないかも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ