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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第4章:それぞれのルーツ
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43ー1 学園に向けて

いつもありがとうございます。

ここからルート分岐がいくつもあって、どっちに行くか迷っています。

きっとソージュ達が自由に選んでくれるのですが(棚上げ)

少なくとも最初に思い描いていたエンディングには向かわない予感。

「もう行かれるのですか」


温泉宿に泊まった翌朝。

僕たち4人は温泉の町を出ることにした。

見送りには町長を始めとした町の人たちが来てくれている。


「はい。だいぶ世の中きな臭くなってきてますし、学園にもそろそろ戻らないといけないですから」


なんだかんだでこっちの世界時間で2か月ほど学園を離れているし、先日の魔物騒動の混乱ももう終息しているだろう。

思いがけず長期休暇を取ってしまったけど、これ以上学園から離れると自分が学園生であることを忘れてしまいそうだ。

あ、そういえば休学届とか出してないけど大丈夫なのかな。

まあ、まずは目の前の事からだな。


「町の防衛に関しては昨日打ち合わせたようにすれば大丈夫でしょう。

同じ手は効きにくいですが、他のと組み合わせれば十分に対応できます」

「はい。もう二度とあのような襲撃は受けないように警備を強化していきます。

応援に来ていただいた方々も守りが固まるまで残ってくださるそうですから」

「それなら安心ですね。僕らも道中、不穏な奴らが居ないか気にしておきます」

「ありがとうございます。

皆様はこの町の恩人です。またいつでも遊びに来てください」


そうして大勢の人達に見送られて僕らは山を下りて行った。

目指すは学園のある北西方向。なんだけど、しばらくは街道らしい街道もない道をすすむ。

なにせ温泉の町から続く街道ってイコール今回襲撃してきた奴らが通って来た道だから、僕らの移動速度を考えると最悪追いついてしまう。

それに学園よりも南向きに逸れていたから遠回りになるしね。

その結果、山林を突っ切ることになるんだけど。


「男子3日会わずんば括目して見よ、という言葉もあるが……ソージュは変わらないな」

「えっ、何か言った?」

「いや、以前にも増して探索範囲が広がったなと思ってな」


呆れたような感心したような、ため息交じりにケイが僕の採取姿を目で追っている。

いやだって仕方ないじゃないか。

秋の味覚がこんなにあるんだから。

そう思いながら野生のりんこの実を回収しに木に飛び乗る。

町の農園と違って、野生のりんこの実は小振りで酸味が強い。

これらはパイやタルトにすると美味しいんだよね。


「ぬ?」

「あら」


短く声を上げたケイとミラさんがぱっと森の奥に消えて、すぐに戻って来た。

その手には首を一閃されたイノシシがぶら下がっている。


「うーん、ケイ達もたいがいだと思うよ、それ」

「俺たちの索敵範囲に入って来たこいつが悪い」

「近くに川はありませんので、このまま血抜きしつつ参りましょう」

「それすると血の匂いにつられて魔物が寄ってくるんだけど」

「それはそれで新たな獲物が増えたと思えば良かろう」

「うん、まあね」


僕たち4人であればこの辺りに出る魔物に後れを取る事は早々ない。

だから魔物素材や魔石が手に入っていいと言えば良いんだけど、学園に辿り着くのが遅くなるな。


「ところで、リーン様はどちらに?」

「あれ。そう言えば」


ケイ達に気を取られている内にリーンさんは先へと進んでしまったみたいだ。

っと、戻って来た。


「そーくん。この先に街道があったよ」

「おぉ、リーンさんがまともだ」

「ちょっと、どういうことかな!」

「てっきりリーンさんの事だから、野イチゴでも取りに行ったのかとばかり」

「そーくんの中で私のイメージってどうなってるのか、一度問い詰めないといけないね」

「でも、ほっぺたにイチゴの汁が付いてますよ?」

「うそっ」


僕の指摘にあわてて顔を拭うリーンさん。

その姿を見てみんなで笑いながら僕たちは街道に出るのだった。

作中ではもう当分無くなりそうな平和なひととき。

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