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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第4章:それぞれのルーツ
209/270

38-1 世界樹から始まる二人旅

遅くなりました。

一応ここから新章という位置づけです。


そして主人公ソージュ視点に戻ってきました。

ジバンリン暦52年9月18日


Side ソージュ


世界樹の麓にあるエルフの集落。

その神社の縁側に立って伸びをする。

僕の隣にはリーンさん。

あの学園ダンジョンで過去に飛ばされる前と変わらず、太陽の光を浴びてキラキラと輝く髪も優しい笑顔も記憶のままだ。

まぁ。そうは言っても、過去の次元に飛ばされていた僕としては約2年ぶりなんだけど、こっちの世界では2か月くらいしか経っていなかったらしい。

それでも、その2か月で色々あったのが分かるほどリーンさんの魔力は強くなっているのが分かる。

何があったかは追々聞いて行けばいいかな。幸い時間はあるんだから。


「リーンさんはこれから行きたい所とかありますか?」

「うーん。私あんまりこっちの地理に詳しくは無いから。そーくんはこの近くって詳しい?」

「詳しいって程じゃないですけど、それほど遠くない所に僕の祖母の家がありますよ」

「そーくんのお祖母ちゃんって、あの!?」


おっと、意外な所でリーンさんが食いついてきた。

あのって言うけど、学園の図書館で読んだ本以外に接点ってそんなにあったっけ。


「って、そう言えば、リーンさんは既に一度会ってるはずですよ」

「へっ、そうなの?全然記憶にないけど」

「はい。15年前に鬼の集落で。お酒とかを運んで来た商人の人って覚えてないですか?」

「うー、ごめんなさい。全然記憶にないわ」


まぁ当時はリーンさんはかなり小さかったし、それほど接点があった訳でもないし、仕方ないか。

でもそう言う事なら、あの時のお礼も兼ねて会いに行くのも良いかもしれない。


「じゃあ、まずは祖母の家に行くという事で」

「うん」

「とは言っても、じっとしてない人だから居ないかもしれないですけどね。

ま、それは行ってみて考えましょう」


行先が決まった所で、何人かがこちらに向かってくる気配がした。


「姉御!例の彼氏が起きたそうで、いたっ!?姉御、突然殴らないでくださいよ」

「『姉御』は禁止って言ったでしょ」

「カミルは学習しないな。ちゃんと親分ってよば、あだっ!」

「あんたも悪乗りしてんじゃないの」

「まったく、少しは成長しろよな」


なんだか賑やかな4人組がやってきてリーンさんを取り囲んでる。

彼らが例のリーンさんが相手してた子供たちなんだろう。

エルフだから見た目は僕らとそう違わないけど、生きてる年数は向こうの方が上のはずだから、確かに姉御はちょっと違うよね。


「それにしても、親分かぁ」

「そ、そーくん!違うんだからね!昨日一昨日とちょっと張り切って彼らを指導してたら、いつの間にかそう呼んで来ただけだから。」

「張り切ったというより、なぁ」

「浮かれてたと言った方がいいよな、あれは」

「それがあの鬼しごきに繋がるのは、きっと地が出たんだぜ」

「ああ、間違いないな」

「……あなた達、何か言ったかしら」

「「「「いいえ、何でもありません!!」」」」


リーンさんが睨みを聞かせると、ビシッと音が出そうな勢いで敬礼する子供たち。

これは以前より迫力が増してる気がするな。

と、その子達の視線が僕の方に向けられる。


「……あれ、なんかふつう?」

「うん。碌に魔力もないただの人間ぽい」

「てっきり魔王みたいな化け物だと思ってたのに」

「これなら俺にもワンチャンあり?」

「「「えっ?」」」


最後のひとりのつぶやきに、残りの全員が驚いた顔をする。

いや、リーンさんが魅力的なのは確かなんだから、驚くのはおかしいような。

まぁでも渡す気は無いけどね。


「リーンさん。ここを出る前に、ちょっと彼らと遊んでいきましょうか」

「え、そ、そうね。お手柔らかにね」

「大丈夫ですよ」


こういう時はしっかりと体に教え込むのが大事ですからね。

結局学園が遠く離れていく。

頑張って帰ります。きっと。

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