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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第3章:だから僕と彼女はここにいる
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36-2 世界樹の里の門番

よろしくお願いします。


まだどれくらい間があるかは未定ですが、最終話の落としどころが大体決まってきました。

あとはそこにどうやって辿り着くか。

植物型の魔物の後について森を進む。

そういえばさっき気になることを言っていたのだけど聞いてみても大丈夫かな。


「ねぇ、さっき我らが同胞が認めたって言ってたけど、これのこと?」


精霊武器を見せて訊ねると、1人は頷いてもう1人は首を横に振った。え、どういうこと?


『そうね。契約は結んでいないようだけど、ジルが文句も言わずにあなたと一緒に居るのですもの』

「名前を知っているって事は顔なじみ、というかこの杖を見たことがあるのね」

『もちろんよ。ジルはここの世界樹の枝から生まれたのだから』

『お父様と一緒にこの森から旅立っていった時の事も知っているわ』


……お父様?この魔物たちの生みの親ってことなのか、はたまた森の父、みたいな意味合いなのかどっちなんだろう。


『でもそれだけじゃないわ。私達が一番気にしているのはあなたから発せられるにおいよ』

「におい?え、私そんなに臭うの?」


襟元を引っ張ってクンクンと匂いを嗅いでみる。

大丈夫、よね。一応これでも頻繁に魔法で水を生み出して身綺麗にはしてるつもりなんだけど。


『大丈夫。普通の人には分からないわ』

『あなたからは同胞の血のにおいがするのよ。

あなたの近しい人、多分そのジルの杖の元の持ち主のものかしら。

その人から直接的にか間接的にか血を貰ってないかしら。

そうであれば、もう私たちの家族も同然よ』


それって、そーくんのこと?確かに血は飲ませてもらったけど。

あ、そういえば、そーくんのお婆様が世界樹の森に来ていたって話が、確か図書館の書物にも書いてあったっけ。

うぅむ。こうやって世界中を回っていると、どこに行ってもそーくんのお婆様の知り合いだって人が出てくるけど一体何者なんだろう。

そーくんが無事に帰ってきたら聞いてみようかな。


そして更に進むこと1時間。

ようやく森が拓けて集落が見えてきた。


「えっと、一応聞くけど、あそこってハーフエルフの村じゃないよね」

『ええ。ここは世界樹の村よ』

「やっぱり。まぁハーフエルフの代わりにあなた達に案内してもらったんだから大丈夫よね」


そう思ったところで、ヒュンと私の足元に矢が飛んできた。


「止まれ、そこの人間」


同時に若い男性の声が聞こえてくる。

でも森の中を声が反響してどこから発しているのかまるで分からない。

矢が飛んできた先を見ても木があるだけだ。


ジリッ。トンッ。


少し足を動かしただけで、そのすぐ横に正確に射てきた。しかもさっきと別方向から。

うかつに動けば蜂の巣ってことね。

ここはひとまず大人しく話を聞くのが正解でしょうね。


「人間、貴様はなぜ魔物を扇動して世界樹の里を攻める!?」

「霊薬と謳われし世界樹の葉や雫が目当てか!」

「それとも、我らエルフの長寿の秘密を探りに来たのか!」

「貴様の背後にはどこの国が控えているのか!!」

「……え?」


まったくの見当外れな問いかけに、思わず思考が止まってしまった。

そもそも私が魔物を扇動したんじゃなくて、私が案内されてきた側なんだけど。

ただ声の質から複数人いる事は分かった。


「はんっ。答えられないということは、相当後ろ暗い所があるのだな。

ならばこれが最後通告だ。

今すぐ森を出て逃げ帰るならよし。

さもなくば、森の勇士と呼ばれし我らの力をその身をもって理解することになるぞ」

「えっと、少し私の話を聞いて欲しいんだけど」

「問答無用だ。帰る気が無いならばいくぞ!」


ええぇ~。

さっきは言えって言ったのに、今度は聞かないとか。

これはエルフが頑固っていうよりも、この彼が短期なだけなんじゃないだろうか。

っと、そんな事を考えている場合じゃないわね。

向こうが臨戦態勢に移ったらしく、さっきまでは全く感じられなかった殺気というか闘気が伝わってくる。

伝わってくる?……うん。伝わってくる。


「そこっ!」バキッ

「うぎゃっ」バサバサバサッドサ。

「「「カミル!!」」」


気配を頼りに殺傷力を抑えた水弾を撃ち込めば、見事木の上にいた彼を叩き落せた。

同時に別の場所に潜んでいたらしい人影が3人分、落ちた先に向かっていった。

私もそこへ行ってみると、13歳位の男の子たちが先ほどの植物の魔物に抱え込まれていた。

内1人が頭を押さえて痛そうにしているから、彼が攻撃が当たった子なんだろうな。


「いって~。くそぅ、俺様の気配の消し方は完璧のはずなのに、何で見つかったんだ。

そうか!さてはお前、人の姿をした化け物だな!!」

「いやいや、あれはカミルが悪いな」

「そうだぞ、カミル。お前最後のほう、気配が駄々漏れだったぞ」

「うわ、まじか」

「しゅぎょーが足りないな。しゅぎょーが」


4人で集まって仲良さげにワイワイ話し始めた。

いや、仲が良いのは分かったんだけど、彼らは結局何がしたかったのかしら。


「ねぇ、今その魔物と仲良さそうにしてる所といい、さっきと口調が違うことといい。何なのかしら」


私がそう尋ねると、待ってましたとばかりに、抱えている魔物から抜け出して胸を張った。


「はっ。良くぞ聞いた。我こそは世界樹の里の四天王がひとり「あ、そういうのはいいから」……なんだけどなー」


あらら。いじけちゃった。

あれかな。そういうお年頃っていうの?

あの気配の消し方は感心したけど、それ言ったらまた冗長しそうだから黙っておこう。


前作を読んでくださっている方は分かるかもしれませんが、エルフ達も若干成長しているんです。

そしてハーフエルフは出番が飛ばされました。さらば。

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