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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第3章:だから僕と彼女はここにいる
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28-A メイラの血族

予告通りではありますが、一日空いてしまいました。

m(_ _)m


今回はメイラさん視点です。

Side メイラ


冒険者ギルドを出て、そーちゃんに負荷魔法を掛けた後。

私達は次元の亀裂の対応をするための準備として消耗品などの買い足しを行っていた。


「……はぁ」

「そー君の事が気になるかい?」


度々後ろを気にする私を見て、グランが声を掛けてきてくれた。


「ええ。騙まし討ちみたいな形になってしまったし、怒ってないかしら」

「そうだね。帰ってきたら謝らないといけないね。

でも、あの感じからして怒ってはいないと思う。

これまでどういう人生を送ってきたかは分からないけど、何となく慣れているようだったし」

「それはそれで気になるんだけどね。

で、今はまだあの場にいるのかしら」

「ちょっと待ってな」


そーちゃんには、負荷魔法の他に、遠くからでも確認出来るようにと、グランは監視の魔法も掛けていた。

多少遠くても位置と元気かどうか位は把握できるようにしてある。

流石にそうじゃなかったら、置き去りにするなんてしなかったしね。


「……おや、既にあの場からは移動したようだ」

「ということは、もう動けるようになったって事ね。凄い順応速度だわ。

これなら安心して、町を出れるわね」

「そうだな。健康状態も問題無さそうだし大丈夫だろう(町の南西側に移動しているのが気になるが)」


そして町の外に出た私達は、次元の亀裂が出来たらしい北西に向けて馬車を走らせる。

この馬車はグランの持ち物なんだけど、馬も車体も特別で通常の馬車の倍以上の速度が出せる。

お陰で今回みたいに急ぎたい場合にはありがたい。

それに多少危険な場所に持って行っても壊れたりしないしね。

私達が向かう先には、まだかなり向こうのはずなのに雷雲が停滞している。

これを見たら、そーちゃんを連れて来なかったのは正解だったって改めて思えてきた。

ギルドマスターから貰った調査報告には、複数種類の鬼の上位種が確認されているとの事だし。

幸いその鬼達は複数の部族が衝突し合っている状態で、協力関係には無いということ。

まったく人のことは言えないけど、同じ種族なのにどうして仲良く出来ないのかしらね。


……あれ?同じ種族?


「あ、そうか」

「ん、何か忘れ物かい?」

「いいえ。ずっと気になっていたことがやっと分かったの。

あの子、そーちゃんね。きっと私と同じ種族なんだわ」


私がそう言うと、グランの表情が曇った。

まぁ当然よね。

かつて私の種族は、人間、魔物問わず格好の獲物として狩りの対象となっていた。

酷い時では奴隷以下の家畜のように扱われていた事もあったらしい。

その結果、絶滅したと思っていたのにね。

ちなみにこの知っているのは、グランと信用のおける極限られた数人のみ。

きっと今でも権力者達の中には私の血を欲している人は居るだろう。

そうして小さい時からずっと警戒していたせいで、どんなに良い人そうな相手でもなかなか気を許すことはなかった。

でも、そーちゃんを一目見たときに絶対に大丈夫だって確信していた。

それはきっと同じ種族の血の臭いが原因だったのね。

そしてそれなら、魔法が使えないのも理解できる。


「グラン、確かあの子の魔力が異常に少ないって言ってたわよね」

「ああ。鑑定の結果は少ないどころかマイナスを指していたな」

「それってきっと私達の種族特性だわ。

グランには言った事あったわよね。私の魔力がほぼ全て外に出せないこと」

「そうだな。確か体内に蓄積できるんだったか」

「ええ。恐らくはその蓄積していた分が根こそぎ次元転移の影響で失われたんだと思うわ」

「それって大丈夫なのか?」

「そんな訳無いじゃない。普通ならミイラになって死んでてもおかしくないレベルよ」


それでもあれだけ普通に動けたのは、日頃から耐性をつけていたからなんだろう。

それに幸い、グランの魔力回復薬のお陰で大分回復出来ていたようだし。

今のあの子の状態なら種族の特性を悟られる心配もないでしょう。

ある意味、魔法の使えない普通の人間と同じような状態なんだから。っと。


「メイラ」

「分かっているわ。お客さんね」


はぐれ者なのか、狩りに来ているのか、バラバラに鬼が20体程。

この程度はついでに倒して行きましょうね。

個性が固まっていない状態で視点を移すと表現が難しいですね。


そして明日もちゃんと投稿出来るかどうか。

うぅ本当なら週末に書きダメする予定がなぜか別の連載を書いていた罠

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