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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第3章:だから僕と彼女はここにいる
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25-B フレイの誤算

よろしくお願いします。

三連休のお陰で何とか間に合った。


今回はソージュ達を見送ったフレイさんの視点になります。

ジバンリン歴52年7月10日


Side フレイ


今朝方、ソージュさん達が学園ダンジョン50階層にたどり着いたと報告があった。

あの子達は何でも無いように言ってたけど、学生が50階層にたどり着くのは何年振りだろうか。


最初は、あの人の血を引いてるからなのかと思っていた。

でも、彼の経歴を調査したところ、そうではないことが分かった。

学園に提出された履歴書には14歳とあったが、これまで参加してきた冒険者ギルドのクエストは、両親と一緒だったとはいえSランクがいくつかあった。

……普通はそんな危険なクエストに子供連れでは行かないでしょうに。それでも大丈夫だと両親に思わせる何かがあったのかも知れない。

それに……。


「あの、フレイ様。ソージュ様達は、大丈夫でしょうか」


ライリにそう声を掛けられた。

彼女がこんなに気に掛けるっていうのも珍しいわね。


「大丈夫よ。50階層は世界樹の森の性質をほぼ真似た造りだから。

ソージュさんの契約精霊がいれば顔パスのはずよ。

それがなくてもあのメンバーなら、あそこの魔物と敵対することは無いでしょう」

「普段ならその筈なのですが……」


そういって顔を伏せるライリ。

つまり何か問題が起きてるって事かしら。

私は慌てて部屋の奥の学園監視システムに駆け寄った。


「これは!」


学園ダンジョンの魔力が50階層に集まっている。

いけない、これはもう、通常の階層なら暴走してもおかしくないレベルだわ。

幸いあの階層は世界樹のレプリカがあるから大事にはならないと思うけど、一度攻略を中断すべきね。

あの子達が早くこの事に気付いていたら良いのだけど。


「はぁ。まったく、こういう時、見守り役は嫌ね」

「それはまあ、フレイ様が介入すれば、大抵の事は力業で解決出来てしまいますから。

それではこの地に来た子達の成長の機会を奪ってしまいますものね」

「ええ。分かっているわ。

この前だって、自由に動いて良いなら、もしくは潜入してきた奴らが殺戮や破壊が目的なら、問答無用で飛び出して行って略奪を阻止してたのにね」

「それも今言っても後の祭りですね」


全く、内通者がいたとは言え、学園内への潜入をあんなに簡単に許すとか、この学園大丈夫かしら。

一度、教師の質も叩き直さないといけないわね。

そう考えていた所に、まだ疑問顔のライリの顔が映った。


「ライリ、まだ他にも心配事があるの?」

「はい。その……ソージュ様はダンジョンの管理室に向かわれたのですよね」

「ええ」

「ソージュ様お一人では入室条件を満たせないはずなので大丈夫かなと」

「え?入室条件って世界樹ゆかりのアイテムと、学園ゆかりの人であることでしょ?」

「はい、あとは管理するための十分な魔力です」

「あっ」


そうだったわ。

ソージュさん程の実力者なら全然心配要らないだろうと思って忘れてた。


「で、でも。条件が満たせてない場合は単純に地上に強制帰還させられるだけだから大丈夫よ」

「……そうだと良いのですが」


そのライリの不安が伝わったかのように地面が小さく揺れて魔力の柱が立ち上ったのが感じられた。

今のはまさか!

改めて50階層の魔力を確認すると、さっきまで集まっていた膨大な魔力が消えている。

この感じ、まず間違いなく空間転移系の魔法だわ。

消費魔力から考えると、更に上位の可能性かもしれない。

よし、これはもう私が動いて良い案件ね!


「ライリ、私も50階層に行ってくるわ。

万が一、あの子達とすれ違いになったら引き留めておいて」

「はい、御武運を」


さあ、何事もなければいいんだけどね。

実際問題、フレイさんが動いて良いならオーガの群れって瞬殺なんです。


それにしても、最近、同時にこの作品とは全くジャンルの違う話を書いてるせいで、頭の中がこんがらがって来ますね。

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