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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第3章:だから僕と彼女はここにいる
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24-3 これからやるべきこと

よろしくお願いします。


ようやく少しずつ3章の方向性が決まってきました。

っと、カキ氷で話が脱線してしまったけど、折角マスターが来てくれたので質問してみることにした。


「あの、マスター。変な事を聞くようで申し訳ないのですが、この街で鍛冶場泥棒をするとしたら何をするでしょう」

「鍛冶場泥棒、ですか。それはつまり、先日の魔物騒動の折に何かあったんじゃないかって事で宜しいでしょうか」

「はい。あの騒動があれ単発であったなら良いのですが、あれで街中の意識を奪っておいて、その裏で何かあったんじゃないかって思うんですけど、1週間たった今でも特に目立った変化は見られないんですよ。

誰かが暗殺されたとかだと、冒険者ギルドが動くでしょうし、どこかに強盗が入ったのであれば商業ギルドも動くと思うんですけど、今のところ何も無くて」

「なるほど、そうですね」


僕の話を聞いて考え込むマスター。

1分程考えたところでかぶりを振った。


「残念ながらぱっとは思いつきませんね。ただ、ここにしかないものと言ったら学園でしょう。

かつて世界中の有志が集まって創り上げた学園です。国宝級のアイテムが保管されていたとしても不思議ではありません。

私程度では何があるかまでは分かりませんが、詳しい人に聞けば何か分かるかもしれませんね」

「詳しい人……」


そう言われて思い浮かぶのは二人。

図書館司書のフレイさんと、秘密の書庫のライリさんだ。

あの人達、特にフレイさんはこの学園都市が出来る時からここのことを見ているんだから、何か知っているかもしれない。


「ありがとうございます、マスター。お陰で調べる糸口が見つかりました」

「お役に立てて何よりです」


挨拶をして他のお客様のところに向かうマスターを見送って皆に向き直る。

皆もすでにカキ氷を食べ終えて、どういうことだと僕の方を見てる。


「みんな、僕が先日の騒動の首謀者と話をしたって事は言ってたよね。

その話の中で、あの男、ブラッドはあの騒動は囮で、その裏で仲間が何かをしているって言ってたんだ。

流石に詳細までは話をしていなかったけど、少なくとも良いことではないはず。

それこそオーガキングを捨て駒に使っても惜しくないほどの何かがあるはずなんだ」


そこまで話すとみんな神妙な顔で頷く。


「そうやって聞くと、確かに学園の教育方針などに気を取られている場合では無さそうだな」

「うん。主要な所には報告も上げてるのに、この1週間、誰も何も言ってこないって事は、ほぼ間違いなく相手の目論見は成功したと見ていいと思う」

「あら。 誰もないと言っているなら、何も起きていないのではなくて?」

「いえ。そのブラッドが嘘を付いていたなら、その可能性もあるのですが。

実際には、確かに魔物の襲撃はあって、それ自体に目的は感じられませんでした。

この学園都市を魔物で滅ぼそうっていうなら、もっと真面目に指揮を取ったり別働隊を用意していたりしたでしょうしね。

だから何かが起きたと見るべきです。

そして、失敗していたら、つまり何かをしようとして、誰かに見つかり撃退ないし撤退していたとしたら『怪しい奴がいた』位の噂はあるでしょう。

それが無いって事は、誰にも見つかることも無く、事を済ませて消え去ったということです」

「なるほど、そういうことですのね」


さて、問題は学園だってもぬけの殻になっていた訳ではないだろう。

それら残っていた人達の目をかいくぐって事を成した凄腕が、ブラッド以外にも居るって事になる。

出来ることなら、そんな化け物とは争いたくないけど。


「まずは学園に戻って、そういうことに詳しそうな人に相談してみようか」

「ええ、わかったわ。でも、その前に」

「その前に?」


真剣な表情で頷くリーンさんが待ったをかける。

もしかして何か見落としがあっただろうか。


「このパフェを食べてからね」

「い、いつの間に」


リーンさんの言葉に合わせて特大のパフェがテーブルの上に置かれる。

ほんと、いつの間に頼んでたんだろう。




章の初めなので、ちょいちょいブレーキを掛けながら進みます。

メインヒロインがぼけ担当っていうのもどうかとは思いますが。

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