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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
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21-2 移動と遭遇

よろしくお願いします。


うーん、タイトルを何にするか悩みますね。

僕達5人は街道沿いに南西へと走る。

ん?エルさんの汗が酷いな。息も荒いし。

あっ、


「エルさん。この速度で走るの、厳しいですか?もう少し緩めましょうか」

「い、いえ。そんな気遣いは、不要ですわ。

私は、足手まといに、なる気は、ありません」


あはは、いつもながらプライドが高い。それが彼女の美点なんだけど。

うーん、負荷魔道具をOFFにすれば楽になるんだろうけど、彼女1人だけOFFにしてって言うと反発されるかな。

まあその時はその時か。皆でOFFにしても良い訳だし。


「あー、そう。エルさん、もしかして負荷魔道具がONのままですか?

あれは普段の特訓用なので、こういった場合にはOFFにして良いんですよ」

「そ、そうでしたの。それならそうと、先に言うべきでは、ございませんか」

「あはは、すみません。すっかり失念していました」

「ふぅ、なるほど、どうりで。これならこの速度で走っても全然大丈夫ですわ」

「「……」」


リーンさん達の暖かい視線が感じられる。

今の話を聞いてエルさんは、僕達は既に負荷魔道具をOFFにしていると思ったみたいだけど、実は今もONにしたままだ。

まあ、このあたりは慣れもあるからね。


「それで、ソージュ。さっきの話しぶりだと何か作戦があるようだったが、どうするんだ?」

「うん、今回はリーンさんとミラさんに頑張ってもらおうと思ってる。後はこれを使う予定だよ」


そう言って、アイテム袋からとある薬草の粉末の入った子袋を取り出してケイに見せる。


「それは?」

「幻覚作用を起こす薬草。

リーンさんに霧を発生させて貰いつつ、この薬草とミラさんの幻影魔法を使って魔物たちを混乱状態に陥れる。

霧が晴れるまで同士討ちをして数を減らしてくれることを期待してるけど、それは流石に高望みしすぎ、かな」


そこまで言ったところでリーンさんに袖を引っ張られた。


「ね、ねぇ、そーくん。それって、持ってたら捕まる類の薬なんじゃない?」

「あー分かりますか。はい、実は危険物指定されてる薬草です。なのでこのことは内緒でお願いします」

「まあ緊急事態だから目を瞑るけど、悪用しちゃダメよ」

「はい、分かってます。

あと、こっちの薬は解毒薬。

間違って粉を吸い込んだら飲んでね」


こういうところ、真面目なエルさんは怒りそうだけど。


「なんですの?心配しなくても私だって必要なことは理解しておりますわ」

「うん、ありがとう。

それとみんな。今言ったのを仕掛けるのは日が完全に暮れてからだから、時間があると思う。

だから先に一度攻撃を仕掛けてみよう」

「「はい」」



そして走ること2時間。

僕達の前に魔物の大軍が見えてきた。


「これはまた」

「うむ、ゴブリンの時とは違い、重厚な印象を受けるな」

「はい、まるで壁でございますね」


身長2メートルを越すオーガと、背はそれより低くとも横幅のあるオークの大群。

さらにその真上5メートルをグレムリンたちが飛んでいる。


「ギャッギャッ」

「ギャギーッ」


おっと、グレムリン達に見つかったようだ。

上空を飛んでるだけあって索敵能力には長けているらしい。

遠目から見ると、オーガたちとなにやら話し合っているように見える。

あ、グレムリン達だけが僕達に向かって飛んでくるみたいだ。


「みんな、丁度良いから少し後退しながらグレムリン達だけ分断して殲滅しよう」

「分かったわ」

「ソージュ、ここは私に先陣を切らせて貰えないかしら。

まだ皆さん私の実力を知らないでしょうし、対空攻撃魔法は私の十八番ですわ」

「うん、じゃあ、ある程度下がったら合図するから、それに合わせてエルさんが群れの中央に攻撃してください」

「ええ、見事打ち砕いて見せますわ」

「リーンさんは右側を。僕が左側を担当します。

ミラさんは撃ち漏らしをお願い。ケイは突撃してくる個体が居たら叩き落して」

「わかったわ」「はい」「承知した」


そうして十分にオーガたちから離れてから合図を出した。

さあ、戦闘開始だ!


例によってエルさんも扱いやすい人なのかも。

ちなみに、ソージュのアイテム袋の中には多種多様な森の恵みが入っています。

寮の部屋にも色々と置いてあります。



突然ですが、日常のヒューマンドラマ的な短編を投稿してます。

息抜きにどうぞ。

(こちらの連載とは全く無関係です)

短編集『やすらぎ一杯500円 Vol.2.1 【恋人 男性編】』

https://ncode.syosetu.com/n3347fg/

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