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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
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3-4 入学試験2日目 気分転換

よろしくお願いします。

読んで下さる皆さん、ブックマークありがとうございます!!


短い分、10時と20時の2回更新ペースになってきました。

といっても、ストックは無いので時々更新滞ると思います。

「よし、ならばこれから3人で簡単なクエストでも受けに行こうではないか」


明るい声を出して僕の背中を押すケイ。

僕を元気づけようとしてくれてるんだね。


「それも良いですね」

「幸い、まだ午前中だ。近場であればそれほど遅くなることもないし、明日に支障も出ないだろう」

「はい、では早速冒険者ギルドに参りましょう」


ふたりの息の合ったテンポに流されて、気が付いたら冒険者ギルドに来ていた。


「そういえば、2人は冒険者登録はしてあるの?」

「ああ。俺たちは1年ほど前から地元で活動していたからな。今はDランクだ」

「そっか。なら初めてのパーティーだしDランク以下のクエストを探そうか」


3人で連れ立って掲示板前に移動する。

えっと、あ~やっぱり良い依頼はもう無いか。

もう朝も遅い時間だからな。


「あるのは常設の薬草採集とゴブリンとかの魔物討伐だけだな」

「それ以外は護衛や輸送など時間の掛かるものばかりでございますね」


そんな中、一つだけ目についた依頼があった。


【クリフ草の採取:報酬700ジン】


「これ、受けようか」

「クリフ草、でございますか」

「うん。いいかな?」

「ああ。ソージュが受けたいというなら異存はない」

「ありがとう」


クエスト用紙を掲示板から取って、受付カウンターに持っていく。


「すみません。このクエストを受けたいのですが」

「いらっしゃいませ。ソージュ様。

そのクエストですか。

それは見ての通り報酬が少ないですし採取地は危険が伴いますが、よろしいのですか?」

「はい。この草を必要としている人が居るという事ですよね。それなら急がないと」

「畏まりました。よろしくお願いします」


無事に依頼を受領してケイ達のところに戻る。


「よし、じゃあ行こうか」

「行くのは構わないが、その草がどこに生えているのかは知っているのか?」

「うん、西の岩山にあるみたい。走っていけば日が暮れる前には戻ってこれるよ」

「では準備して急いで参りましょう」


そうして僕たちは日帰り分の装備と食料を準備した後、西の山へと向かった。



「考えれば昨日からよく走っているね」

「確かにな。昨日は錘を持っていたが今日はそれがない分、幾分楽ではあるが」

「それに昨日のでお互いの体力の程は分かっているので、ペース配分もしやすいのではないでしょうか」

「うん、ふたりが十分体力はある方だって分かってたから、このクエストを受けたってのもあるしね」


そんな話をしながら2時間ほど走り続ける。

そしてたどり着いたのは岩の切り立った崖だった。


「それで、そのクリフ草というのはどういう草なんだ?」

「崖の側面の日当たりの良い所に生える草なんだ。ほら、あそこ」


指差した先には、崖の窪地に生える小さな草が見え隠れしていた。


「なるほど、確かにこの崖を登って取りに行くのは少々骨が折れますわね」

「しかも魔物の群れに囲まれながら、か」


周囲を伺えば、巨大モモンガのような猿の魔物が集まって来ていた。

バードモンキーと呼ばれる野生種の魔物だ。


「ウキキーッ」

「キーッ」


「クリフ草の実が彼らの大好物だからね。

クリフ草のの生えているところには、よく彼らが住んでいるんだ。

さて、僕が崖をよじ登るから、ふたりはあいつらの牽制をお願い」

「畏まりました」

「ふむ、牽制か。倒す必要はないと言うことだな」

「僕らの方が彼らの縄張りに侵入してる状態だからさ。

出来るだけ迷惑かけずに行こう」

「ふっ。なるほど、心得た」


2人はアイテム袋から武器を取り出して構えた。

ケイは取り回しの効く中型の盾とロングソード。

ミラさんは弓?矢が無いのは……あ、礫を打ち出す弾弓って呼ばれるタイプなんだ。



ケイがミラさんを守って、ミラさんが崖にいるバードモンキーを牽制してくれるなか、僕は崖をよじ登ってクリフ草を採取していく。

6箇所ほど採取してから地上に降りると、30匹ほどのバードモンキーが僕らを囲んでいた。


「おまたせ」

「もう良いのか?」

「うん。ふたりのお陰で大分楽に採取できたよ。ありがとう」

「あとは帰路ですが、この包囲を抜けるのは骨が折れますね」

「あ、それは任せて」


僕はアイテム袋からリンコの実を取り出す。

それを危険がないようにゆっくりとバードモンキーの目の前に転がした。


「ウキッ?ウキッ、ウキッ!」

「ウキーッ、ウキーッ」


最初警戒していたバードモンキーだけど、手に取って美味しそうに食べ始める。

それを見てから、さらに何個もリンコの実を取り出して、今度は包囲網の後ろの草むら目掛けて投げていく。


「ウキッ」「ウキッ」「ウキッ」「ウキキキッ」


バードモンキー達はもう僕らを無視して飛んで行ったリンコを追いかけ始めた。


「よし、今のうちに行こう」

「おう」「はい」

「ウキッキー」


そうして僕らは、最初にリンコを受け取った1匹に見送られながら俺達は街へと帰るのだった。


クエストの顛末はまた次回以降です。

片道2時間の移動ですが、普段から鍛えている+身体強化スキルにより実現できています。

試験の時は錘がそれなりに重い為、あの記録になりました。


#########


入学試験も残すところ魔術テストのみ。

この結果を持って、ソージュたちの合否が決まる。


次回:入学試験3日目 魔術テスト



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