表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
106/270

18-4 エリュースについての考察

お待たせしております。

というか、楽しみに待っていてくださる皆様の存在がありがたい今日この頃です。


「それで、その後はどうしたんですか?」


昼休みになり、そーくんと合流してお弁当を頂く。

はぁ。勧誘ラッシュで疲れた分、凄い癒されるよ。


「それは勿論、断ったわよ。

どんな理由があるにせよ、彼女に付き合う必要はないもの。

でもね、兄弟揃って諦めが悪いのよね」

「あはは。まあ、エルさんは確かにそんな感じですよね。

何があっても自分が決めたことは曲げないというか」

「はぁ。折角ダンジョンは順調に46階層に進めたのに前途多難ね。

ところでそーくん。

エリュースさんは随分とそーくんに固執していたけど、いつの間に知り合ってたの?」


そうなのよね。

あれは、もうただの知り合いとか友達って感じじゃなかったわ。

絶対にそーくんを狙って来てたよね。


「エルさんとは、小さい頃に少しだけ遊んだことがあるんですよ」

「ふぅん、小さい頃に、ね」


幼馴染かぁ。

きっと、そーくんの事だから、気付かない内にさりげなく彼女のピンチを助けたりしてたんじゃないかな。


「あとは先日、学園ダンジョンを走り抜ける途中の24階層で再会したんです。

その時は特に何も言ってなかったんですけどね」

「そういえば、彼女。学園内に『ソージュ』って名前の人が複数人居ないか調べてたわ」


『24階層を単独で攻略出来る生徒』のそーくんと『Eランクの生徒』のそーくんが同一人物だって思えなかったんじゃないかな。

それが再会した後に調べてみたら、どうも同一人物っぽくて、念のため王子に聞こうとしたってところかしら。

彼女の中で『そーくん=ヒーロー』みたいな構図が出来上がってるとしたら、Eランクと冷遇されている現状は許せないよね。


「あ、ちょっと分かったかも。それであの時『Sランクに引き上げる』なんて言ってたのね」


つまり、あの任せておけない発言も、私がパートナーなのにそーくんがEランクのままなのを指を銜えて見ているだけだったのが許せなかったから出てきたのね。


「ねえ、そーくん。前にも聞いたと思うけど、そーくんはランクを上げたいって願望はないのかな」

「はい、無いですよ。ランクを上げても剣が握れる訳でも魔法が使えるわけでもないので受けれる講義は一緒ですし。

強いて言えば、ケイ達と同じ教室で講義が受けられるかもしれないけど、あの2人とは放課後や休日に会ってますし。

そして、リーンさんともこうして一緒に過ごせているので、なんの問題もありません」

「そう。そうだよね。

こうして私とそーくんが会うのにランクは関係ないもんね!!」


うんうん。パートナーになるのにランクは関係ないし。

他の誰がなんと言っても私達がお互いにパートナーになりたいって言ってるんだから誰にも邪魔はさせないわ。

幼馴染がなんぼのもんよ。


「エリュースさんが来ても返り討ちにしてあげるわ」

「あはは。お手柔らかにお願いしますね」


気合を入れなおした私を見て、そーくんがちょっと笑ってる。


「まぁ、それはともかく。やっと今日から当初の特訓が出来ますね」

「うん。といっても私の方は1人でも出来る訓練はずっとしてきてるから、先月よりもずっと魔力の扱いが上達してるんだよ。

ほら、見て見て」


手のひらサイズの『ライトボール』を15個生み出してお手玉みたいに空中で高速回転させる。


「おぉ綺麗ですね。あ、それぞれの属性を変えて色とりどりにしたらもっと綺麗になりそうですね」

「むむ、それやりがいありそう。今は……3属性が限界かな。

難易度も今より格段に上がるけど、すぐに出来るようにしてみせるね」


よおし、今日からの特訓も頑張るわよ。

何よりそーくんと一緒だしね!


そんな訳で、勧誘騒動は一区切りです。

次回から特訓風景が入るか、大会に向かうか、というところ悩み中。

きっと、「それぞれの特訓風景」という形で閑話になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ