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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第2章:Sランクの私と彼
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18-1 振り返りと6月イベントに向けて

よろしくお願いします。


誤字報告をしてくださった方、ありがとうございます。

(これ、どなたがしてくださったか、分からないのは問題ですね)

ジバンリン歴52年5月30日


Side リーン


週末のこの日、私達は久しぶりにいつもの喫茶店に集合していた。


「2週間ぶりのはずなのに、すごい久しぶりな感じがするね」

「そうですね。僕はリーンさんとずっとダンジョンに潜っていましたけど、ケイとミラさんとは先週末に会ったきりだよね」

「うむ、そうだな。ふたりは学園から出された課題とやらは無事に達成できたのだな」

「まあね」


学園から出された課題。

そーくんに対して、既に46階層で活動している学園ダンジョンを1階層から順に進み直せという、ちょっと理不尽な内容。

普通の学生なら2年をかけて30階層までを攻略していくそれは、確かに私は1年で突破したけれど、そーくんはそれを1週間で走破してみせた。


「しかし、学園ダンジョンとはそんなに簡単に攻略出来るものなのか?」

「うん、走り抜けるだけならケイ達も出来ると思うよ。道順さえ分かっていれば、もう1日2日短縮出来るだろうね」


そう。そーくんってば、その足の速さにものを言わせて、ボス以外の魔物を無視してきちゃったらしいんだよね。

確かに学園は道中の魔物を倒せとは言ってなかったけど。


「まあ普通はやらないんだけどね」

「しかし、その後おふたりで31階層から46階層までも1週間で突破されたのでしょう。

それも学園史上最速なのではないでしょうか」

「うん、そうかも。

35階層ですれ違ったエラーザ学生会長が物凄い顔で僕らを凝視してたし」

「ふふっ、あれは見ものだったね~」



そう。31階層で合流した私とそーくんは、その後もまずは46階層に向かおうという話になって、道中は走り続ける事にしたのよね。

結果として2日目にして35階層にたどり着いていた。

あ、31階層以降の魔物は混成部隊だったわ。

35階層はゴブリンファイターとゴブリンスカウトとゴブリンマジシャンの遠近バランスの取れた6匹ユニットが徘徊していた。

王子はどうやら動きの速いスカウトのナイフと弓に苦戦していたみたい。


『すみませ~ん、横通りま~す』

『なっ!?』

『王子、ごきげんよう。じゃあね』

『はあっ?』


目の前に飛び出してきたゴブリンスカウトを足蹴にして飛び越えていく。

そーくんはマジシャンが放った魔法をかわして追い越していく。

……ゴブリンジェネラルの一撃に比べたらかわいいものね。

あと、ちょうど35階層のボスがゴブリンジェネラルがトップのゴブリン軍団だったから、先日のリベンジをさせてもらったわ。


36階層からは荒野+野獣フィールド。

2足歩行の魔物と異なり、4足で駆け回る獣と鳥の魔物だった。

これはこれで良い訓練になりそうだから、また後で来るのも良いわね。


そうして1週間で31階から45階まで走り抜けていった。

その結果を持って、今回の課題を提示してきた教師に会ったら、その教師は顎が外れたような顔をしていたわね。

これできっともう、私達に何か言ってくる事はないでしょうね。


「……まったく。ソージュ達はどんどん進んでいくな。俺たちも負けてられん」


私達の話を聞いてポツリとこぼすケイ君。


「そういえば、ミラちゃんとケイ君も特訓してるんだって聞いたよ」

「はい。私達はいま、3年の先輩に師事させて頂いております」

「その成果は来月の大会で披露させてもらおう」

「そうね、楽しみにしてるわ」

「……大会?」


私達が盛り上がるなか、一人首をかしげるそーくん。

あら?そーくんは知らないのかしら。


「そーくん。6月最終週に学園で武術大会があるんだけど、聞いてない?」

「はい。朝礼とかでは特に言われていませんね」

「ああ、そういえば俺が聞いたのも午後の武術の講義中だったな」

「……確かに。寮の皆様が盛り上がっておりましたので、もう皆さんご存知なのかと思っておりました」

「やっぱり寮によって、そのあたりの温度差があるんだろうね。

どうしても上位ランクの人が勝ち上がりやすいだろうし。

ちなみにリーンさんは去年はどうしたんですか?」

「私?去年は出てないよ。パートナーも組んでなかったし。

あ、でも今年はそーくんが居るし出ても良いかも」


そう言って、そーくんを見る。

うん、これで優勝したら、みんなのそーくんを見る目も変わるよね。



ダンジョン攻略はダイジェストでお送りしました。

ここからは特訓風景を交えながら武術大会に向かい+αをやって2章詰めになっていきます。

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