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Eランクの僕とSランクの彼女  作者: たてみん
第1章:Eランクの僕と彼女
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0-0 いつもの昼休み

新連載です。

学園ものを書いてみました。

世話好き努力系少年と、年上ほんわか系少女が中心の物語です。


細かい設定をちょこちょこ変えています。

「パーティー」 → 「パートナー」

6月。

昼休みで賑わう学園の廊下を、小走りで中庭に向っていた。

そんな僕を見かけた生徒達が僕に声を掛けてくる。


「おう、ヒモ。今日も精が出るな」

「Eランクにゃ、それしか取り柄がねえもんな」

「まったく、だっせえな。男の誇りとか無いのかね」

「上手くやりやがって。今度ヒモになるやり方、教えろよな~」


8割方、というかほぼ全てが僕に対する野次だ。


ここマリアッジ学園は入学した時から能力に応じてランク分けがされている。

能力の中でも、とりわけ重要視されているのが剣術と魔力だ。

僕は学力と基礎体力は及第点だったお陰で入試はギリギリ合格できたが、とある理由から剣は扱えないし、魔力もほぼゼロで辛うじて生活魔法くらいはできるかなという判定結果が出ている。

その為、学園内のランクはEランクだ。

更に言うと、Eランクは現在、僕一人。

Dランクも1割くらいと少数派で、Cランクが全体の7割を占める。

BランクとAランクで合わせて2割くらい。

Sランクに至っては各学年に数人だ。


Cランク以下の人は単独でクエストをクリアするのは困難な事が多い。

そこで出てくるのがパートナー制度。

学園の生徒同士で手を組んでクエストに当たるんだ。

でも普通はEランクの僕とパートナーを組んでくれる人はまずいない。

居ないはず、だったんだけどね。



「あ、来た来た。そーくん、こっちだよ♪」


中庭の木陰になっているベンチで手を振ってくれている彼女、Sランクのリーンさんと先月からパーティーを組むことになったんだ。


「遅くなってごめんなさい、リーンさん。すぐに用意しますね」

「ううん、慌てなくていいよ。それと、敬語じゃなくていいんだよ」

「あはは、でもリーンさんの方が先輩ですしね」

「わぁ、今日も美味しそうなお弁当だね♪ よし、敬語を辞めないと『あーん』の刑にするよ」


僕が用意したお弁当の中を見ながら、そんなおかしな刑罰を宣告してきたリーンさんは、かなりお茶目だと思う。


「はいはい、分かりました。じゃあ、はい、あーん」

「ふぇ!?ちょっ、待って待って。それなんか違うよ~」

「違わないです。ちゃんと『あーん』してるじゃないですか」


僕がフォークにウィンナーを刺してリーンさんの口元に差し出すと真っ赤になって慌てだす。

でもすぐに観念したのか、真っ赤な顔のまま、あむっとウィンナーを頬張った。


「むぐむぐ。はぁ~美味しい~。そーくんの作ってくれる料理はどうしてこんなに美味しいのかな」

「それは、秘密です」

「けち。でも美味しいから許してしんぜよう」

「ははぁ。ありがたき幸せ」

「「……ぷっ、あはははっ」」

「さあ、昼休みが終わる前に食べてしまいましょう」

「うん♪」


こんなほわっとした所を見てると彼女が学園最強の魔導士だなんて信じられないよね。

なぜか甘々のラブコメになってます。

いかんせん距離感が難しい。


この後、時間が巻き戻ります。

ここに追いつくまで50話くらい掛かるかも。

イチャラブまではしばらくお待ちください。


前作はVRファンタジーものでした。

https://ncode.syosetu.com/n3556ex/

https://ncode.syosetu.com/n8388ez/

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