学校とは 4
更新が遅くなりすみません…!
それから一週間、私は母の元で薬学の基礎知識を教えてもらった。
この世界で薬学は、あくまで魔力を高めるものが主。
例えば怪我をしてしまった時、魔力が足りず回復が出来ない場合、体力回復のアイテムを使う。
母が作ってくれたあの体力回復の石みたいなヤツは、前世の世界でよく栄養剤に使われていた物とほぼ同等だ。
リポビ……ゲフンゲフン。
おっと危ない。
基礎知識を教えて貰う上で、豆知識として教えてもらったのはあの石みたいなヤツは、用途が飴と一緒で舐めて使うらしい。
ただ味は砂糖の様な甘さだけで、食べた後に口の中がねばねばして暫くうがいをやめられない程になるらしい。
その話を聞いて、私はちょっと……いやかなり鳥肌がたった。
回復アイテム使って、そんな代償が来るってどういう事だ。
ごほん。……とまぁ少し話は逸れたが……。
つまり、その体力回復の飴を使えば人が持つ本来の魔力を高める事が出来て、傷を癒す事ができる。
私は話を聞いて、一見万能な薬だと思うがその一方で人が持つ魔力を高めるという所が気になっていた。
人にとって魔力とは命と同等。
それが尽きれば、自然と人は死に至る。
それを高めるというのは、無理に魔力を引き出すのとほぼ同じ事ではないのだろうかと思ってしまう。
母にその事を聞きたいが、母は意気揚々としながら次々に事を教えてくる。
嬉しいことなのだが、質問をする暇がない。
まぁ、母もこれについて何も気になってないようだし、私の杞憂だろうと目を輝かせながら教えてくる母を、心の中で白い目をしながら苦笑した。
………ただ、一週間ともなると今度は兄が煩かった。
一日目「あれ?ファナ、どこに行くんだい?」
二日目「ファナー!あっそぼー!…ってあれ、ファナどこかに行くの?」
三日目「ファナー?また母上の所?」
……………あれ、いつもかもしれない………。
今日もそうだった。
社交界での挨拶を先生に教わるレッスンを終えた後に、兄が「遊ぼう」とエレンを引き連れて来たのだが、「今日もお母様の所で勉強です。」と断ってしまった。
そのせいなのだろうか………。
「………。」
「ミカエル……。」
私の数歩後ろには、困り顔のエレンと膨れっ面になってこちらを睨んでいる兄がいた。
凄い気迫でこちらを睨んでいる為、気安く声をかけられない…。
かと言って、兄を気にしていたら勉強など一生出来ない。
私は心を鬼にして、母の教授を続けることに決めた。
そんな時、廊下が騒がしくなり、複数の足音が聞こえてきた。
微かに声が聞こえる。
母の顔を伺うとまだ爛々とした瞳で話そうとしているので、私は少し制止をかけて廊下を見てくると言った。
その時の母の顔と言ったもう、この世の終わりの様な顔をしていた。
母よ、すまん………
心の中で南無阿彌陀仏と唱えた。
よし、もう大丈夫。
ドアを少し開いて頭だけ出して見ると、左の方向に数人の兵士が何故か走り込みしていた。
もう後ろ姿しか見えないが、我が家の護衛兵士と同じ様な制服だったので、すぐ分かった。
「は?」
はっきり言おう。
思わず口をポカンと開けて呆然としてしまった。
「なんだあれ……?」
「…さぁ?」
と、すぐ横から声がかかり、そちらに視線を寄越すと何故かそこには私と同じ様に廊下を伺う兄とエレンがいた。
まぁ、気になるよな。
と、苦笑しながら様子を伺っていると、右から複数、それもさっきの倍近くある足音が聞こえてきた。
体ごとそちらへと向くと、そこには私と同じプラチナブロンドの髪を風に靡かせながら、赤を基調とした綺麗なドレスを身に纏った貴婦人を先頭に、その後ろに見慣れない兵士が数人いるではないか。
集団は何かを探しているのか、辺りをキョロキョロと回しながら歩いている。
貴婦人もキョロキョロしながらこちらへと歩いてくる。
何を探しているのだろうと首を捻ると、バチリと貴婦人と目が合った。
貴婦人は私の姿を見ると、目を見開いて吃驚したかと思ったら次の瞬間、天を仰いで。
「可愛い子達いたぁぁぁあ!!!!」
叫びました。




