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始まり
優姫は父と母の3人である小さな村の森の奥に住んでいた。毎日がとても楽しく、今の生活にとても満足していた。
ある日優姫は1人になってしまった。優姫の父と母は容姿はとても若く見えたが実際は普通の人間の年で言えば100歳を超えていた。父と母の一族は普通の人間の何倍の年月を生きられる。しかも、力もあった為少々の事では亡くなったりしない。そんな母が重い病にかかってしまった、力を使えばその病は治ったかもしれない。だが母はそれを行わなかった。
「あなたに辛いこの世界に産んで残していく事を許してね…。」
「でも、私は最後は人間でありたい…。」
こう言い残して母はこの世をさっていった。
父は幼い頃から母といた。母といるということが当たり前だった。だから母の死は耐えられないものだった。
「ごめんな、お前だけを残していく事を…。もしかしたら一族の奴等がお前を見つけ出すかもしれないのに、」
こう言い残し父は次の日姿を消した。
だが優姫は全てを理解し受け止めていた為、このことを受け入れ前のように日々を送っていた。