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暗黒スケッチ
暗闇の中に少女は立ちつくしていた。
周りには何もなく、ただ一人だけ。
淋しさを抱えたまま、少女は闇に堕ちてゆく。
少女は考える。
いつから自分は何とも言えぬ淋しさを抱えだしたのだろうかと。
少女は考える。
いつまで自分は何とも言えぬ淋しさを抱えなければいけないのかと。
少女の目に映るのはただの映像。
少女の耳に入るのはただのBGM。
何もかもがバラバラに、切り離されて感じられる。
少女は人を求める。
淋しさを紛らわせるために。
しかし少女は伸ばした手を引っ込めた。
闇が、淋しさが、少女を弄び、少女はまた闇へと堕ちていく。