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Principia  作者: kei
関数の使い道
2/2

講義~二次関数 その1~

哲学と言いながら、なかなか数学の哲学に触れないのが高校の数学。

今回は技巧的な話題に終始するかもしれません。


ここへ数式を張りつける方法が分からないのでブログの方に数式張りつけました。

http://ameblo.jp/kei-system/entry-10956457626.html

この文章のEq.1と書いている場所に↑のブログのEq.1が対応します。


申し訳ありませんが、携帯からだとここか数式のページかしか見れないのでPCでお読みいただけると幸いです。


1日あけて・・・少し勉強して使い方を覚えました。たぶん数式文章中に表示されるようになったはずです。

小説本文 数理科学に内在する哲学とは一体何なのか?


(けい)「たとえばこれから話題にする二次関数は、関数と呼ばれるものの1つだ。(さとり)さんは関数という言葉の“定義”を知っているかい?」


理はこれまで勉強した中で関数という言葉のつくものを思い返した。

中学校で一次関数を習い、簡単に二次関数も実は習っている。

当時のことを思い返せばグラフさえ書ければ、大抵の問題はキチンと解を求めれた。


理「う~ん、グラフのことかなぁ・・・?」


慧「グラフと言っても二次関数のようなお椀形の曲線もあれば、棒グラフみたいなものもグラフというよね?」


理「確かに・・・。あれ?じゃぁ関数って何なの??」


理の様子を眺めていて、詰まったと悟った慧は解説を始めた。


慧「関数というのは難しい話ではなくて二つの数字を結ぶ関係を言うんだ。」


慧は部屋にあるホワイトボードに関数の定義を書いた。

挿絵(By みてみん)

慧「いきなり記号ばかり出てきたけどびっくりしないで。こう言う書き方をすれば関数fの最小限のルールが書けるんだよ。このルールのなかのRというのは数学の世界で実数体と呼ばれる集合だけど、難しく考えず何かある1つの数だと思おう。そうしたときに関数fは“Rという数の集まりの中のxという数字を、同じRという数の集まりの中に含まれる数字f(x)に対応させましょう”というように読める。この式を具体的に

挿絵(By みてみん)

というように型を置いて・のままだと格好悪いので文字xで置き換えたのが

挿絵(By みてみん)

みんなの良く知っている二次関数だ。」


まぁ、確かにそう言われればそうだろうけど・・・。回りくどい説明ね、と理は心の中で思っていたつもりだったが、どうやら口に出てしまっていたようだ。


慧「あははは、確かに回りくどいよね。俺も二次関数程度でこんな説明はどうかとも思ったのだけど、このルールは本気で数学を使うようになればかなり重要になってくる(後書きで少しだけ解説)。さっきも話したのだけど数学にも哲学があるんだ。昔から人間は“因果関係”というものに強く興味を示す生き物で、“因果”というのは“何か原因があって結果がある”ということ。たとえばパソコンの内部温度が100℃を超えると故障するという事実を文章でなく、パッと見て理解するためには

挿絵(By みてみん)

x:温度

y:故障なら1/故障していないなら0


というような関数fを発見できればいいわけだ。まぁ、そういう関係が見つかるかどうかは天のみぞ知るところだけれど。そういう意味で“原因xに対する、結果y”という関係は関数fでy=f(x)と繋がれてほしいわけだ。」


理「それならばグラフって言うのは、“原因xに対する、結果y”の関係を目に見える形に絵にしたものなのね^w^」


慧「そうそう!そこまで分かれば関数の思想は大丈夫。あとは具体的な二次関数の話題を掘り下げて行ってみよう。とは言っても、今の段階で二次関数をただ触っても面白くもなんともないんだけど・・・。」


慧は少し考えてからこう切り出した。


慧「理さんは学校で物理も授業があるんだよね?それならば物理で登場する2次関数の話題で進めようか。」


確かに物理も習っていて、そっちもチンプンカンプンの理。これはラッキーと思い頷いて同意した。


書きこんでおいてアレなんですが、こんな話に興味を持ってくれる方がいらっしゃるのかかなり不安になってきました(笑)


関数というのは本文で慧が説明してるように、原因と結果を結ぶものであり、数字そのものではなく、2つの数字を結ぶ関係のことを指します。

僕が高校生の時は理ちゃんと同じくグラフが書けるものが関数だと思っていました。実はこのことは間違いではないのですが、必ずしもグラフが書けなくても関数というシステムは成立します。


慧が示した関数のルール

Eq.1 挿絵(By みてみん)

がハイレベルになるほど重要になるという話題が申し訳程度に登場しますが、それには次のような背景があります。


物理学において、関数の引数(f(x)のxに当たるもの)は大抵複数個存在します。たとえば場所であったり、粒子の速度であったり、材料の温度であったり色々です。

実験系の物理学者はアタックする問題になれているので大体、問題になるのはこのパラメータ・あの物理量だ!という予想が立つのですが、理論の人たちは速度は3次元実数空間のパラメーターだ!とか温度はスカラー量といった物理量に対応する数学空間を気にするようになります。

数学空間を気にするときにEq.1の記述方法は、この変数は何次元!ということを実は明記しているんで便利なんですね。

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